マンドリルの閉じ口音 ― 2005年06月26日 11時21分13秒
録画しておいた「ティアーズオブザサン」を見た。 ブルースウィリスね。それとぼくは演技派だと信じてゐるモニカベルッチ。でも胸元は胸元してゐたけど。 これは「世界の警察アメリカの正義」に突然疑問を抱いてしまつた(ブルース)大尉さんが、何故か(自分でもわからないと告白してる)命令違反をして「救出するべく人間」&「便乗組の難民」&「自分のチーム」を窮地に陥らせ、あわや全員犬死にかと言ふ局面で「世界の警察アメリカの正義」に助けられてしまうと言ふ皮肉なお話。真実を求めるべく奮闘した人間の挫折を描いてゐる。 と、と、と、結末まで書いてしまつた! んだけど、これはあくまでもぼく個人的な解釈だから、信用しない様に。 これをネタバレと思つたら大間違ひなのだと言ひ訳しておく。ケアとも言ふ。 しかし、なんと言ふか、この独りよがりの行動と、勝手なイデオロギー全面打ち出し強引に感動させてしまう映画技術は凄い。これはキャラクターがいいんだな。世の中にストーリーよりキャラクターと言ふ人々は多々あり、打ち合はせでもよく聞くし、ぼくもそんな発言をしたりもしますが‥‥‥。 昔から「うんたらの七人」とか「ふにゃららの7人」とか「あんれま〜7」とか、全部7かいっ!て突つ込んどいて「五人の軍隊」「三匹の侍」とかね。チームもので、メンバーが面白くなかつたら、意味ないしね。この映画、その辺が、地味にいいんだね。「地味」と言ふのがみそでね。『レッド』役のコールハウザー(名前知らなかつた。ピッチブラックにも出てたのね)の「地味ヒーロー」加減が泣かせます。(すべて「地味」は褒め言葉なんで、念のため) なので、実は結構面白かつた。何故わざわざ「実は」をつけるかと言ふと、ぢやあ好きか?と聞かれると、好きとは言へない映画だからです。 でね、思ひ出したのは「地獄の7人」また七人だ!これは、ベトナム戦争後、捕虜のまま帰らぬ息子を取り返しに、個人的にベトナムへ潜入して、ベトナム人殺しまくり仲間も死にまくり救出する話ね。 ぼくはこの映画が大好きなんです。この映画を見てゐて思ひ出したのは、山田風太郎の「風来忍法帖」なんだけど、話がどんどんズレてゆくので「地獄の7人」ね。 この映画、そりゃあもうベトナム人人間に非ずてなぐらい。傍若無人な描き方です。しかしね、この映画は個人的執念で終始してゐて、イデオロギーうんぬんを無視してゐるのね。脚本はぼくの苦手なジョンミリアスなのに、何故なんだらうと思ふけど、多分監督がカナダ人だからかな?主演はジーンハックマンでリベラルだし(ベトナム人のあつかいに抵抗あつたかも‥‥‥)偶然の産物かも知れない。 と言ふことで?「ティアーズ〜〜」が好きになれないんだな。惜しいね。モニカベルッチの汚れ具合は素晴らしいのに。まさに汚れ役!? 見てゐない人には、意識して余計なことを考えないやう見ることをお勧めします。 ついでなので、モニカベルッチを見たい人は「アレックス」と言ふ映画がお勧めです。 しかし、この映画はあらゆる意味で、つらい映画です。苦行に近いことを強いられますので覚悟してみて下さい。映画館で見る機会はさうさうないと思ふので、見方の一つを紹介します。
重要! あらかじめお断りしておきますが、この見方を実行して、気分が悪くなつたり、倒れたり、頭がおかしくなつても、ぼくは責任はとれません。自己責任で行つて下さいyo。
ところで(?)本日のタイトルのことですが、「ティア〜〜〜〜」の一場面です。マンドリルの牙つて凄いですね。そのマンドリルがいいあくびをして、口を閉じるときに『プァクォッ』と素晴らしい音がします。効果音でつけたんでせうがね。抑制のきいたいい音だつたな〜。 |
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ぼくにとつての「7人シリーズ」の最初はなんと言つてもこれだなあ〜。「荒野の七人」の3作目だね。本家よりも本家の本家『七人の侍』よりも先に見たもんな〜。ジョージケネディがいいよ〜。 当時「荒野の七人」に出るとスターになる!みたいな売り文句?があつたんだけど、スター生まれなかつたな〜。一番向かつて右にゐるのがモンテマーカムと言ふ人、「荒野の七人」ではスチーブマックィーン。「ティアーズオブザサン」では、”レッド”コールハウザーの役どころかしらね。 中学生の感想としては、かっこよかったっすよモンテマーカム。でも、その後見てませんね‥‥‥。 |
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