足なが鳥2005年11月25日 10時29分26秒

 先日『へえ〜え〜え〜』といふ番組を見てゐたら「鳩胸のハトがゐる」といふ『へえ』で、実際に鳩胸のハトの映像が流れた。出演者一同大ウケだったが、ぼくは見た瞬間「可哀想」と思った。とっても不気味に見えたのだ。案の定、品種改良されたハトだった。もっともかなり昔に品種改良されたようだが[胸をふくらますハトの習性を“生かして”改良された]そうだ。名前は忘れたが、いかにも不自然で、異様な姿だった。でも、スタジオは笑いの渦!やはり芸能人は神経が違うと思った。もっとも、そもそも改良した奴がいかれてゐるのだと思うが。
 比較的好きな番組なのだが、この回は、このハトに関することと、10mの下敷きを作るくだりが、いただけなかった。たまにはこんなこともある。
 もちろん品種改良されてしまったハト自身に不快感はなかろう。でも、どうしてもその不自由そうな不自然な姿は哀れに見えてしまった。少なくとも『餌が食べにくい。水を飲むと胸が濡れる』と言って“笑う”ことはなかろう。

 こんな感じだった。
 イレイザーヘッドの『鳥頭赤ちゃん』を思い出しちゃったよ。

 さて、それはそれ。
 そろそろ、野毛山シリーズも最終にしようかな。行ったのは10月1日だもんね。
 また、品種改良に目を曇らせて、動物園はためらいなく喜んでゐる姿勢ってどうなんだろう?
 どうでもいいか‥‥‥。
 まあ、野毛山シリーズ。ずいぶんと小出しにしてきたものだが、数々の収穫の中で、おそらく一番珍しいと思えるのがこれだ。


 ガグーといふ鳥です。ツル目の飛べない鳥。
 品種改良ではなくて、ニューカレドニアに住む飛べない鳥(飛ばない鳥?)
 ニュージーランドのキウイなどもそうですが、ジャングルに住んで天敵がゐないと、鳥でも飛ばんですむといふことですか?
 だけど、このカグーも人間さまの上陸以来、犬などに襲われて激減するといふ“よくあるストーリー”に巻き込まれたようです。
 思ったことは、そんな鳥が何故こんな野毛山動物園にゐるの!?(かなり失礼。申し訳ない。でもホントにそう思った)
 でまた、こいつが、なんとも孤独な雰囲気で、ポツンとしてて、でも何故か哀れでなく、泰然自若といふほどでもなく、寂しいと感情表現する脳みそがないのだろうか?それとも独立独歩、我関せず、達観してゐるのだろうか?全く読めないその表情が、不思議なひとりぼっち感を醸し出してゐたのだ。


 この、窓からなんとなく外を眺めてゐる感じが、切ないような、何か考えてそうで考えてない茫とした様子で、愛らしい。
 鳥にピントが合ってないところが、ますます雰囲気なのだと勝手に思う‥‥‥。

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