記憶にない写真2006年02月16日 23時48分43秒

 ぼくは記憶に自信がない。記憶力といふべきか?
 でも、ブログを始めて、いろいろなことを思ひ出やうになつた。記憶がないのではなく思ひ出すことが、なかつただけなのかとも思ふ。でも、果たして正しい記憶なのだらうか?記憶の増幅、脚色。都合のいい取捨選択。はたまた偽りの記憶。なんてのもありはしないだらうか?
 すべての記憶は思ひ込み?
 本当は別の過去があるとしたら?
 過去を偽つてくらす虚言癖のある人が話題に上ることがあるが、その人は本当にさう思つてゐるだけなのだといふ場合もあらう。記憶の引き出しに入つてしまえば、その人にとつては事実とするしか仕方ないのだ。でも、引き出しからこぼれたものはどうすれば取り戻せるのだらう。

 写真を見て記憶が蘇ることは多いと思ふ。
 映像の力は大きいのだ。

 だけど、見つけてしまつた。記憶にない写真。
 ここはどこ?
 おのフイルムはほぼ1本まるまる川、滝、やうするに『水』がひたすら写つてゐる。1975年とだけ書いてある。撮影者はぼくだ。ぼくに違ひないと思ふ。ぼくは昔からこんな撮り方をしてたのだ。(これも記憶だ)
 でも、一体どこの写真なのか皆目わからない。
 もしかしたら『小豆島』かとも思ふ。だけど、小豆島なら『猿』の写真とセットの筈なのだ。
 『猿』の写真はない。
 そもそも、小豆島の記憶に『猿』があるのが正しいのだらうか?
 この記憶は創作なのか?