人形アニメーションを見るゆうべ2006年03月01日 22時08分28秒

 G4動いております。
 時折不穏な音を発し、路頭に迷ふかのごとく静止することあれど、生き続けております。執念でせうか?
 といふことで『死者の書』見て参りました。

 『死者の書』川本喜八郎監督、人形アニメーション映画。
        折口信夫原作(中公文庫)桜映画社制作。

 ところは岩波ホール。久しぶりであります。といふか、記憶にある限り『惑星ソラリス』『山猫』以来わずか三度目でありませうか?
 なんと言つても『ソラリス』が、強烈であります。ほとんど強制睡眠映画と言つてもいい有無を言はせぬ作り。首都高で落ちた人は数多いと思はれます。ぼくもその一人。(自分がさうだからと言つてすべての人に当てはめてはいけない。と、心の声)『山猫』は大河ドラマに筋無用!と言はぬばかりの荘重なつくり。人生(人間)の不断(普段)性を描き切つたもの凄い作品です。
 共に尊敬してゐるんです。爆睡した『惑星ソラリス』はいつか見直さなければいけないと心に決めてゐる作品のひとつです。
 ちなみに話はそれますが、パゾリーニの『王女メディア』といふ作品は三回ぐらい挑戦して、すべて返り討ちにあつてゐます。いつも気がつくと女の人が炎ごしにわめいてゐます。
 さて、岩波ホールに話を戻しませう。
 何が言ひたいのかと申しますと、ぼくにとつてパブロフの犬のごとき眠い映画館なのであります。

 ほとんど言ひ訳にしかなり得ぬかのやうな前置きを致しまして『死者の書』です。
 桜映画社には友人もおりますゆえ、けじめはつけねばいけない。ぼくは戦ひました。そうして、夢のような経験をしたのでした。現実か否か、生身の者か人形か、果たしてここはこの世なのかあの世なのか。幻想と思ひきやむしろ写実な作りに戸惑ひつつ、ついには熟睡に至らなかつたのでありました。

 おそろしく勝手な感想を述べますと、この判り難い話をきちんと見せやうとし過ぎたのではないかと思ひます。確かにそのお陰で、曼荼羅以降の展開に感情移入しやすく、無事ラストを迎えられるのですが、何かもつと、何かもつと!と、欲しがりやさんになつてしまいました。『道成寺』の衝撃を見たかつたのかも知れません。「先入観で見るな」が、鉄則なのに‥‥‥。

 といふよりも、おぬし夢うつつ、味気なくいふならば半覚醒ではなかつたのか?げに好きなことをいひやる。

 すいません。また見ます。
 
 ※重要 写真は全く関係ありません。

飛行機2006年03月02日 23時14分20秒

超極秘資料!

 昨日、気がつけば映画の日だつたので、慌てて見に行く。
 時間が合ふのが、これだけだつたので『ナイトオブザスカイ』を見る。
 今、思へば、この『ナイト』は騎士のナイトなんだらうか?
 なにしろフランス映画なのに『ナイトオブザスカイ』はないだろと純粋に思ふ。原題がよくわからないので、誰か解説して欲しい。
 そもそも、軍隊無用と言つてゐる人間が見る映画でもないとは思ふ。
 が、これが、なんと、面白かつたのだな〜。困つたな〜。
 たちの悪いことに戦争を描いてゐるわけでなく、優れた戦闘機とパイロットを描いてゐる素直に空軍賛美映画なんだな〜。困つたな〜。
 で、とにかく空中シーンが美しいのだ。いいな〜。空綺麗。雲綺麗。綺麗綺麗。
 それで、これは本気でもの凄く感心してしまうのだけど、CG使つてないやうなのだ!もろ『生撮り』綺麗綺麗。
 やはりいいよ。生の映像は。ぐるぐるぐ〜るぐる、ぼわんぼわん。きゅぃ〜〜〜ん。ひょろろろろ。ギュイン!天地逆転回転倒立落下変幻自在のカメラワークでも、全然ぜんぜ〜ん全く少しも酔はない!空飛んでみた〜い。てな気分になります。
 それを見てゐるだけでも大変よろしい映画です。
 ストーリーは単純で難解です!?
 いつ頃のことか『007シリーズ』がはやつたとき、まがい物が、やたらに出来た時期がありましたが、あのころの、無意味な陰謀渦巻く人物関係よくわからないまま人が殺されていく非情な世界と、勇敢だけどお気楽なエージェントが活躍して問題解決したのかしてないのかよくわからない映画群を思ひ出しました。
 いや、思ひ出しただけで、遥かにこちらの方が面白かつたです。
 この手のアメリカ映画にない優しさがあつたんですな。原題を探さうと思つて公式サイトを見たら「フランス版『トップガン』」なんて自らを傷つけるやうな売り文句が書いてありましたが、自分を卑下してはいけません。まあ、作られた年代もありますが、こちらの方が遥かにいい出来です。

猿初日2006年03月03日 21時52分23秒

 あれは9月に入つてからだつたと思ふ。(30年以上前だ!)
 青梅線、宮ノ平駅集合。青梅駅の一つ先だ。
 それはもうほとんど遠足のノリ。
 駅についてから、どんな手段でそこまで、行つたのかよく覚えてゐない。
 そことは、広大な石切り場。さうです、世田谷の住宅街の育ちのぼくにとつてはそこは広大だつた。砂ぼこりと断崖絶壁。そして、巨大扇風機!
 おお凄い!と思つたな。撮影!といふ感じの道具。円谷プロは違ふなあ〜なんて思つた。
 とりあえずぼくたち軍団要員、着の身着のまま集まつて、小道具さん、衣装さん、メイクさん、荒野で大忙し。
 さうだな。イメージは、やはり戦場だな。行き交ふ物資、飛ぶ伝令つて感じだだ。右も左もわからずボサ〜ッ、うろうろ〜っとしてゐるぼくたちの目の回りを手当り次第に黒く塗りたくるメイクさん。「目ェつぶって」グシグシグシ!「まつげ長〜い」などと言はれながら、まぶたのフチまで塗り残しなし!
 「おりゃおりゃうりゃ〜!」てな感じで、衣装さんから服。小道具さんから長靴(まあ、ちょうかと読んで)など渡されどんどん着替へる。
 そしてライフル渡される。おお!鉄砲てっぽう!喜んではいけないけど男の子の憧れの的。でも、ぼくたちのライフルはかなりシンプルな作り。で、そんなこと観察してゐる場合でなく。お面を被る。ぼくたちのお面は小道具さんから。
 目の部分がまん丸く穴開いてる。目の回りのを黒く塗るのは、その穴の中が明るくては困るから。そして、首元はスカーフで隠す。軍団服は詰め襟なので、比較的隠しやすい。
 そしてヘルメット。
 これが実は強烈。鉄製!面の上から被るので、内側の当て物がない。鉄鍋にあごひもをつけただけのやうなもの。重い!堅い!そして、面の耳部の厚みがこめかみに押し付けられて圧迫。血が止まる。頭ボウとなることあり。
 しかし、あれやこれやといふ間もなく断崖絶壁の上にゐた!
 高い!
 軍団一同勢揃ひ!
 「もつと崖ぎりぎりに前に!もつともつと!」
 ひええ〜〜ずりずりと落ちたら大変。猿の面とは言へ視界が少々狭まる。(後日、別の作品で視界2%ぐらいの面に出会ふ。猿はいいなあ〜と思つた次第)
 気がつけば暑い!遠足日和のよい天気。軍団服&面は熱い。鉄鍋重い!気のせいかモーローとしてる?
 「堂々と立つて!もつとキチッと!フラフラしないで!」
 はい〜〜ってなもんで、立つてゐるだけだが、結構必死。
 もちろん主要メンバーが前列。ぼくら後ろだが、緊張。

 これは一体どんなシーンだつたのかといふと、オープニングのファーストショット。崖の上に立つ軍団へクイックT.U.する短いカット。いや、ホントに短いカット。このカットのためにあの戦場があつたのかと思ふと、感慨深い。
 かうして『猿の軍団』の日々が始まつた。

飛んでイヌワシ2006年03月04日 23時08分24秒

 ヒマの過ごし方いろいろ。
 といふか、動物園の檻の前に三脚をたててひたすら飛び立つのを待つ。
 かういふ事が出来るのは、立派に職業としてやつてゐる人か、ヒマな人なのでは?
 ヒマだつたんだな〜。
 カメラは姉のペンタックスです。
 フイルムはサクラで、名前忘れてしまつたのだけど、袋入りの安い奴です。自分でパトローネ(フイルムの回りの金属部分)に入れて使ふ奴です。
 撮り方は時間で決めてシャッターを押した訳でもなく。適当です。
 なかなか飛ばないので、最後の方は間合ひが長くなつたのではないかと想像します。覚えてません。
 だけど、丁度フイルム一本撮り切りで飛んでますから、最後の方は、数枚残して待つてたんでせうな。

 その頃は、コンピューターとはSF映画の世界のもので(名前も電子計算機だつたか!?電子頭脳なんて言葉があつたな〜)まさか電子計算機が映画を作る道具になるなんて思ひもしてゐなかつたし、ましてやパーソナルコンピューターなどと言つて、自分がキーボードを打つてゐる姿なんて想像できる筈も無く。
 それどころか将来自分が酔狂な大人になつて、この有り余る時間に任せて撮つたイヌワシのフイルムを引つ張りだして、よもやこんなことしてるなんて‥‥‥想像できるわけがない。
 そもそも先のこと考えないタイプでしたけどね。でもね。時の流れは面白いな〜。

 これが、こんなことです。
 クリックするとムービー(QuickTimeです.mov)が見られます。モノクロなのに圧縮が下手で、サイズでかいです。5MBあります。音声はないので、好きなセリフを入れてアフレコごっこでもして下さい。