ピーターピーター2006年04月14日 21時44分13秒

 昨日はカッティング。つまり編集作業だつた。
 ひとつひとつ個別に作り上げた映像をつなぎ合はせて、余分なところを切つたり、足りないところを仮に付け足したり、長さを調整する作業。
 今回は3Dと線撮り(簡易ラインテスト!)の混ざつたハイブロウな作業をした。色の無い平面画像と、コンピューターの作る三次元画像が入り乱れてなかなかにアバンギャルドな展開だ‥‥‥と言つてもややむなしいか。
 前にCG酔ひの話をしたと思ふが、3D画像にもだいぶ馴れた。といふか、すべてが3Dならば酔ひはさほど激しくないのではないか?
 と、『サウンドオブサンダー』を見て思つた。
 アクション撮影が楽しいピーターも時代の波で仕方なく相当なCG合成を取り入れてゐる。昨今合成技術もかなりの進歩をとげてゐると思ふが、やはり、実写とコンピューターの作る3次元とは違ふ。それが合はさつた時に妙な違和感が生じて、それがCG酔ひにつながるのだと感じる。
 でも、ピーターはそもそも生撮りの名手だ。ほとんどわざとではないかと思へるぐらいチープなCGで攻めて来た。古典SF映画ではないかと思へるぐらいの画面作りで、手描き画像(良いのよ)ではないかと思へる背景も随所に見られ、大胆極まりない。CGの画面ブレは辛いけど、カメラブレなら大丈夫だぜ!と見せつけてくれるといふか、わざわざ比べられるやうに両方見せてくれる凄さ。さすがだぜピーター!
 すでに絶滅したことになつてゐるライオンの映像を見せるシーンでのライオン君の表情のよさ!それにくらべて想像の産物クリーチャーたちの表現のクールさ(こだわりの無さ!これ重要!ドラマの必要性に応じた扱ひしかしない!)もうピーターったら凄過ぎるぜ!
「全然違うぢゃん」とか「ふふふ」とか、思はず映画館で声出しちやつたよ。
 といふわけでピーターの映画は好きですね〜。映画ってのはこれだよな〜と言ひたくなる映画だつたな。