ロールスロイス ― 2006年05月11日 23時31分33秒

東京都で税金無払ひで差し押さえた自動車のオークションがあつたさうな。それでロールスロイスを40万円から競りはじめたといふ。結局数百万で落ちたらしいが、そりゃあいくらなんでもスタートが安過ぎるだろ!かなり無駄な時間をかけたに違ひないと思ふ。40万でロールスロイスが買へるならぼくだつて欲しい。置き場所や維持費に困るだらうけど、数ヶ月ならオーナーになつてスタジオに通ふのだ!何を隠さう今出入りしてゐるスタジオの入つてゐるビルの一階は高級車専門のディーラーだ。手に負えなくなつたら買つてもらおう?
なんてどうでもいいことだつた。
さて、かつて新宿に「新宿ローヤル劇場」といふ映画館があつた。
今のバーニーズニューヨークのあるところだ、はつきり言つてぼくには縁のない店だ。でも、ローヤル劇場は大好きな映画館だつた。当時(70年代)も映画館は禁煙だつたが、名画座と呼ばれる安い映画館では喫煙者が結構ゐた。(場内だよ。ロビーではなくて。念のため)なかでもローヤル劇場は豪快だつた。ぼくは煙草嫌ひだつたが、それでもこの映画館が好きだつた。(若かつぼくは隣の奴が吸ひ出したときには無謀にも注意した。もちろん居直る奴もゐたが、無鉄砲だつたので、それでも相手が席を立つまで文句を言つた。今考えると恐ろしい)
なんとなく臭ひも覚えてゐる。思へば何の臭ひなんだらう。煙草も混じつてゐるのかもしれないが、それだけではない。三軒茶屋の映画館がトイレの臭ひとともに思ひ出されるのと同様、新宿ローヤルには新宿ローヤルの臭ひがあるのだ。具体的に記述出来ないのが残念。
当時は空ももつと広かつた。靖国通りと三越通りを結ぶ道路側に立て看板が出てゐた。もちろん職人さんの手による手描きだ!覚えてゐる一番古いのが『ボディガード』ホイットニーヒューストンのである訳がない!カークダグラスとシルバコシナのまあなんだ、あ〜ハードボイルドものだ。でも、ぼくはこの映画テレビに来るまで見てゐない。ほんの少しズレてゐるのだ。公開が1968年なので、多分1969年あたりだと思ふ。それからジョージペパード(特攻Aチームで有名)の『ペンダラム』か『非情の切り札』どちらか覚えてゐないのだ。ジョージペパードが銃を構へた中腰のポーズが、デザイン的に並べてある絵柄だ。そして、これも見てゐない。ぼくが名画座へ通ふやうになるのはホントに70年以降なのだ。
今でも映画館の事を「小屋」といふ。これは芝居小屋からきてゐるわけだが、映画館も本当に「小屋」つまり一戸建て!だつたのだ。現在のやうにビルの中にいくつもあるわけではない。あつても地下と地上で2つぐらい。それは大きいロードショー映画館も小さい名画座もさうだつたのだ。それぞれの『場』といふものだらうか?個性があつた。だから臭ひもあつたわけである。(もちろん例外もある。駅の構内にあつた「八重洲地下」だつて!)
そして、ぼくが初めて新宿ローヤルに足を踏み入れたのは『ロールスロイスに銀の銃』といふブラックムービーだつた。
さほど面白い映画ではなかつた。内容も覚えてゐない。ありゃりゃ。
でも、その後『流れ者』『ワイルドバンチ』『スーパーフライ(ブラックムービーだ)』『追跡者(逃亡者の続編ぢやないよ)』『大反撃』『戦場にかける橋(やや高級か?)』『メカニック』『ゲッタウェイ』『ジャガーノート』『コンドル』『新動く標的』などなどなど、見た映画のメモを残さなくなつてからも随分行つた。アクション映画は新宿ローヤル。仕事帰りに新宿ローヤル。ローヤル。ローヤル。ローヤルローヤルローヤル。ゆかいなローヤル、素敵なローヤル。ローヤル、ローヤル。(「ロンドン」の調子で、と言つてもわからないか‥‥‥)
アクション映画は新宿ローヤルの臭ひがする。
なんてどうでもいいことだつた。
さて、かつて新宿に「新宿ローヤル劇場」といふ映画館があつた。
今のバーニーズニューヨークのあるところだ、はつきり言つてぼくには縁のない店だ。でも、ローヤル劇場は大好きな映画館だつた。当時(70年代)も映画館は禁煙だつたが、名画座と呼ばれる安い映画館では喫煙者が結構ゐた。(場内だよ。ロビーではなくて。念のため)なかでもローヤル劇場は豪快だつた。ぼくは煙草嫌ひだつたが、それでもこの映画館が好きだつた。(若かつぼくは隣の奴が吸ひ出したときには無謀にも注意した。もちろん居直る奴もゐたが、無鉄砲だつたので、それでも相手が席を立つまで文句を言つた。今考えると恐ろしい)
なんとなく臭ひも覚えてゐる。思へば何の臭ひなんだらう。煙草も混じつてゐるのかもしれないが、それだけではない。三軒茶屋の映画館がトイレの臭ひとともに思ひ出されるのと同様、新宿ローヤルには新宿ローヤルの臭ひがあるのだ。具体的に記述出来ないのが残念。
当時は空ももつと広かつた。靖国通りと三越通りを結ぶ道路側に立て看板が出てゐた。もちろん職人さんの手による手描きだ!覚えてゐる一番古いのが『ボディガード』ホイットニーヒューストンのである訳がない!カークダグラスとシルバコシナのまあなんだ、あ〜ハードボイルドものだ。でも、ぼくはこの映画テレビに来るまで見てゐない。ほんの少しズレてゐるのだ。公開が1968年なので、多分1969年あたりだと思ふ。それからジョージペパード(特攻Aチームで有名)の『ペンダラム』か『非情の切り札』どちらか覚えてゐないのだ。ジョージペパードが銃を構へた中腰のポーズが、デザイン的に並べてある絵柄だ。そして、これも見てゐない。ぼくが名画座へ通ふやうになるのはホントに70年以降なのだ。
今でも映画館の事を「小屋」といふ。これは芝居小屋からきてゐるわけだが、映画館も本当に「小屋」つまり一戸建て!だつたのだ。現在のやうにビルの中にいくつもあるわけではない。あつても地下と地上で2つぐらい。それは大きいロードショー映画館も小さい名画座もさうだつたのだ。それぞれの『場』といふものだらうか?個性があつた。だから臭ひもあつたわけである。(もちろん例外もある。駅の構内にあつた「八重洲地下」だつて!)
そして、ぼくが初めて新宿ローヤルに足を踏み入れたのは『ロールスロイスに銀の銃』といふブラックムービーだつた。
さほど面白い映画ではなかつた。内容も覚えてゐない。ありゃりゃ。
でも、その後『流れ者』『ワイルドバンチ』『スーパーフライ(ブラックムービーだ)』『追跡者(逃亡者の続編ぢやないよ)』『大反撃』『戦場にかける橋(やや高級か?)』『メカニック』『ゲッタウェイ』『ジャガーノート』『コンドル』『新動く標的』などなどなど、見た映画のメモを残さなくなつてからも随分行つた。アクション映画は新宿ローヤル。仕事帰りに新宿ローヤル。ローヤル。ローヤル。ローヤルローヤルローヤル。ゆかいなローヤル、素敵なローヤル。ローヤル、ローヤル。(「ロンドン」の調子で、と言つてもわからないか‥‥‥)
アクション映画は新宿ローヤルの臭ひがする。
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