昭和44年の収穫祭 ― 2006年05月16日 21時09分05秒

anneさまのコメントで思ひ出してしまつたことがある。世田谷区に東京農大といふのがあつて、ぼくはそこの隣り合はせの中学校へ通つてゐた。何回か記憶の話はしたかも知れないが、ぼくは中学時代の記憶が比較的欠落してゐる。もちろん皆無ではないが、あまり思ひ出さない。実際のところ特に思ひ出す必要がないから、忘れてゐると思つてゐるだけで、本当はちやんといろいろな事を覚えてゐるのかも知れない。かうして書いてゐるうちにも、その中学校は農大と接すると同時に、一部は『イリス製菓』といふお菓子工場?とも接してゐたことを思ひ出した。甘くいい匂ひが漂つてきたのを覚えてゐる。なんか、凄く安い値段で、崩れケーキ(パン生地部分)を袋一杯売つてくれたやうな気もする。(ただでもらつたのか?)
さてをきけふは農大の話だ。
毎年秋になると収穫祭(いはゆる文化祭)をやつてゐる。(現在でもやつてゐると思ふ)さまざまな研究発表がなされたり、催しが行はれたりするわけだが、出入り自由なので(普段から平気で構内を通つてゐたが)見に行つた。屋外では豚の丸焼きなどもやつてゐた。当然この豚はお亡くなりになつてゐたわけだが、ぼくはこのとき初めて『ナマケモノ』を間近で見た。初めてどころか、そのときほどそばで見た事は以降ないのではないかと思ふ。なにしろ、さほど広くない研究室の一角に無造作にゐたのだから。(もちろんそれらしくセッティングはされてゐた。無造作と言つても見学者が触れないやうにはなつてゐたと思ふ)
それはなんだか出来損なひのぬいぐるみの固まりのやうだつたと記憶する。どこが顔でどんな格好をしてゐるのか把握しづらかつたのだ。ナマケモノは動かないことで有名だが、その通り、その毛の固まりは動かなかつた‥‥‥と思ふ。
で、そのときのパンフレットをいまだに持つてゐたのだ。
凄いな〜。
この時からアマゾンは魅力ある秘境になつた。あのころの秘境は『秘境』だつたと思ふ。今だつて秘境は秘境なんだが、なんか、移動手段とテレビカメラの発達で、秘境がバラエティと際どいところに立つてしまつた感がある。
この調査隊の名目は『アマゾン動植物学術調査』といふことで、農大の近藤典生教授(農学博士)を隊長に讀賣新聞社が主催してゐる。(日本テレビからカメラマンが行つてゐる)他にも医科歯科大学や埼玉大学から教授が参加してゐるが、よみうりランド水族館から技師さんが二人参加してゐる。讀賣つながりなわけだが、よみうりランド水族館をご存知だらうか?
つ〜か、今もあるのだらうか?
シーラカンスの剥製(?なわけがないか?模型?いや、剥製だつたやうな気が‥‥‥)があつた。
最後に行つたのはもうかなり前だから、思ひ出として書くが、ここの水族館は怖いのだ!なんと言つてもまさしくアマゾンコーナーが素晴らしかつた!深く濃く巨大なピラルクとピラニア(ピラニアと同じ形をしたでかい奴!)がうごめいてゐたのだ。なんとも深遠な、なんとなく背筋がゾッとするやうな、水槽の中に入りたくない気分になれる場所だつたのだ。それが、このアマゾン調査隊に端を発することは間違ひない。
なにしろ無断掲載だから、パンフレットの奥付を書いておく。
昭和44年7月1日
東京農業大学育種学研究所
Directed by Prof. Dr. Norio Kondo
Explanation by Yasuhiko Taki
(※多紀保彦氏は、農大育種学研究所所員で魚類担当)
(他の調査隊員の方、省略して申し訳ない)
補足で、ナマケモノの写真を二つ載せる。
農大で見たのがミツユビがフタツユビか記憶にない。
さてをきけふは農大の話だ。
毎年秋になると収穫祭(いはゆる文化祭)をやつてゐる。(現在でもやつてゐると思ふ)さまざまな研究発表がなされたり、催しが行はれたりするわけだが、出入り自由なので(普段から平気で構内を通つてゐたが)見に行つた。屋外では豚の丸焼きなどもやつてゐた。当然この豚はお亡くなりになつてゐたわけだが、ぼくはこのとき初めて『ナマケモノ』を間近で見た。初めてどころか、そのときほどそばで見た事は以降ないのではないかと思ふ。なにしろ、さほど広くない研究室の一角に無造作にゐたのだから。(もちろんそれらしくセッティングはされてゐた。無造作と言つても見学者が触れないやうにはなつてゐたと思ふ)
それはなんだか出来損なひのぬいぐるみの固まりのやうだつたと記憶する。どこが顔でどんな格好をしてゐるのか把握しづらかつたのだ。ナマケモノは動かないことで有名だが、その通り、その毛の固まりは動かなかつた‥‥‥と思ふ。
で、そのときのパンフレットをいまだに持つてゐたのだ。
凄いな〜。
この時からアマゾンは魅力ある秘境になつた。あのころの秘境は『秘境』だつたと思ふ。今だつて秘境は秘境なんだが、なんか、移動手段とテレビカメラの発達で、秘境がバラエティと際どいところに立つてしまつた感がある。
この調査隊の名目は『アマゾン動植物学術調査』といふことで、農大の近藤典生教授(農学博士)を隊長に讀賣新聞社が主催してゐる。(日本テレビからカメラマンが行つてゐる)他にも医科歯科大学や埼玉大学から教授が参加してゐるが、よみうりランド水族館から技師さんが二人参加してゐる。讀賣つながりなわけだが、よみうりランド水族館をご存知だらうか?
つ〜か、今もあるのだらうか?
シーラカンスの剥製(?なわけがないか?模型?いや、剥製だつたやうな気が‥‥‥)があつた。
最後に行つたのはもうかなり前だから、思ひ出として書くが、ここの水族館は怖いのだ!なんと言つてもまさしくアマゾンコーナーが素晴らしかつた!深く濃く巨大なピラルクとピラニア(ピラニアと同じ形をしたでかい奴!)がうごめいてゐたのだ。なんとも深遠な、なんとなく背筋がゾッとするやうな、水槽の中に入りたくない気分になれる場所だつたのだ。それが、このアマゾン調査隊に端を発することは間違ひない。
なにしろ無断掲載だから、パンフレットの奥付を書いておく。
昭和44年7月1日
東京農業大学育種学研究所
Directed by Prof. Dr. Norio Kondo
Explanation by Yasuhiko Taki
(※多紀保彦氏は、農大育種学研究所所員で魚類担当)
(他の調査隊員の方、省略して申し訳ない)
補足で、ナマケモノの写真を二つ載せる。
農大で見たのがミツユビがフタツユビか記憶にない。
昭和44年の収穫祭補足1 ― 2006年05月16日 21時53分55秒

パンフレットより
ミツユビナマケモノ
ミツユビナマケモノ
昭和44年の収穫祭補足2 ― 2006年05月16日 21時55分22秒

パンフレットより
フタツユビナマケモノ
フタツユビナマケモノ
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