合成ワーク2006年05月28日 21時33分18秒

 撮影途中のフイルムを巻き戻して、一回取り出し、後日また撮影する事がある。といふやうなことを二日前に書いた。
 もう少し噛み砕いて説明してみる。室内撮影用に感度の高いフイルムで、例えば一眼レフで5枚撮つたとする。次の日、晴天。撮影する時間あり。季節柄花が綺麗。カメラは一眼レフを使ひたい。などの条件が整ふと、一眼レフに装填されてゐる5枚しか撮つてない高感度フイルムはいささか邪魔になる。
 そこで、頭まで巻き戻し取り出す事になる。巻き戻しに失敗すると全部巻き込んでしまうので、注意が必要だ。(まあ、カメラ屋さんに持つて行くと専用の機具でササッと引つ張りだしてくれるけど)慎重に音を聞きながら、巻き戻す。ぼくのカメラの場合は巻き取りから外れる時シャパリと音がする。そこからさらに半巻きすると、丁度いい具合にベロを出した状態で取り出せる。
 大した技ではないけれど、それらしく書いてみた。
 そして、そのフイルムは別のところに置いておいて、別のフイルムを入れる。
 しかし、たいてい一気には撮らない。散歩の途中で撮る。通勤に持ち歩き、そこかしこで撮る。最初の目的である晴天、花は大した問題ではなくなり、町の風景とか、夕暮れの空、怪しい雲行きなどを撮りつつ一本終へる。(ぼくは35ミリの場合。ほとんどが36枚撮りを使ふ。昔、ひたすら枚数を撮つたころの名残だ。24枚撮りだと、入れ替へが面倒だつたのだ。最近では、長い間カメラの中にゐることが多い)
 さうしてそのフイルムを現像に出す頃には、いつか室内を5枚だけ撮つて、一回出した高感度フイルムの事など忘れる。(いや、実はそんなに長い時間たたなくても忘れる)
 そして、次に夜でも撮るかと思ひついたとき、ケースから出てゐる好感度フイルムが目にとまり、これで、撮つちやおうと思ふのだ。
 少しは不審に思ふのだが、元来未露光フイルムをそこらに転がしておく癖があるので、そのフイルムを使ふときには、レンズカバーをしたまま5枚空(カラ)撮りをしなければならないといふことに気が回らない。出した時にしつかりメモをするべきなのだが、それが出来ないのだ!(自慢するなって‥‥)
 そして、こんな写真が撮れる。
 で、何を隠さう、ぼくはかういふ写真が好きなのだ。
 意識してやる場合もあるが、ダントツに無意識の時の方がいい!
 ただ難点は、きれいにコマが重なる事はほとんど無いので、切れ目がなくなつてしまうことだ。
 この写真。ホントは横に見て欲しい。