終末のフール2007年01月14日 22時44分53秒

 全然関係ないけれど、楊貴妃の名前は楊玉環(ようぎょくかん)といふのだ。ふくよかな美女だつたのだ。会つた事ないけど、ほっぺたはぷくりとしてゐたに違ひない。繰り返すけど『終末のフール』とは全然関係ない。

 さて、図書館予約してゐた本が来たので、読む。
 人気の伊坂幸太郎の本で、西東京市全七図書館(うち一つは分室?)で、
9冊所蔵してゐるらしいが、それでも予約してから半年ぐらいかかつたかな。
 まあ、貸し出し期間は2週間で、予約が多い場合は延長が出来ないのだが、まあ、2〜3日延滞する人はあらうし、それから、取り置き期間といふのがだいたい10日間ぐらいあつて(取り置き期間とは、今度はあなたの番ですよん。と連絡がきたとしても、都合ですぐに取りに行けない場合があるので、図書館でしばらく保管してくれるのだ。しかし、取り置き期間が過ぎても取りに行けないと、次の人に回つてしまう。ゲームの一回休みではないから、その次に回つてくる訳ではなく、まあ、早い話が無効となる。どうしても読みたければまた予約をするなり、あきらめて本屋さんで買ふしかない)だいたい一人3週間ぐらいのサイクルで回るとみておけばよいのか?半年やそこらはすぐに過ぎてしまう。
 今回は少々タイミングが悪く、年末に順番が回つて来て、取りに行けないまま図書館はお休みに入つてしまつた。もちろん、図書館の休みなので、取り置き期間にはカウントされないが、これで、また次の人は待ち時間が長くなる事になる。でも、まあ、さすがに予約数も減りつつあるやうだ。
 と、前置きが長くなつたが、やはり伊坂幸太郎は面白い。
 と、本題は一行で終はつてしまつた。
 一行も使つてないか‥‥。

 せめて、もう少し紹介らしくしてみるか。
 「終末のフール」伊坂幸太郎著。集英社
 後3年で世界が終わる頃の仙台の人々の様子を連作で綴つた作品。
 世界が終はるのにやはり仙台が舞台なところがいかしてる。
 各エピソードは「終末のフール」「太陽のシール」「籠城のビール」「冬眠のガール」「鋼鉄のウール」「天体のヨール」「演劇のオール」「深海のポール」と、見ての通り強引なタイトルで楽しい。『ヨール』って、何かと思へば『夜』なんだもの。
 内容もそんな感じです?
 と、それよりもなによりも、ぼくはひとつ発見をした。
 発見といふか、気づいたといふか。
 ぼくが何故ジョンカーペンターの作品が好きなのか解つたのだ。
 何故も何も、自分が好きなのだから、解つたもヘチマも無いのだが、しかも、この伊坂幸太郎の本が、カーペンター作品に似てゐたわけでもなく、読みながらカーペンター映画を見た訳でもなく、でも解つてしまつたものは仕様がない。主に浮かび上がつた映画は「エスケイプフロムLA」と、そして(わざわざ「そして」を入れるところが、わざとらしいのだ)「ゴーストオブマーズ」だ。
 伊坂作品とカーペンター作品が似てゐないと書いたが、明らかに幸太郎さんはB級映画好きだ。B級映画とゴダールの映画はいくつかの作品で時折出てくる。多分カーペンターは出て来た事がないと思ふが、根つこに漂ふ何かがあるのかもしれない。
 で、ぼくがジョンカーペンターの映画を好きな理由なんだが、とりあえず自分の胸にしまつておく。