ストップウォッチ2008年03月15日 22時35分22秒

 やはり、時計にしろ、ストップウォッチにしろ針式がいい。
 今は、もうデジタル表示の方が,判り易くていいといふ人が多いとは思ふが、時計の針を見ないと実感がわかないといふ人もまだまだゐるはずだ。
 ストップウォッチは、コンマ以下の僅かな誤差を明確にするためにデジタル表示が相応しいとされて、一気に、それはもう有無を言はさず、軒並み、針式のものは消えて行つた。まあ、基本的に、お安い価格のものは「すべて」デジタル表示だ。
 この愛用のものはいつ買つたのかもう忘れてしまつたが、その時すでに、針式のものを見つけるのは大変だつた。これは、二代目(二台目?)で、これの前は、ゼンマイ式のものを使つてゐた。
 それが壊れたんで、新しくしたわけだが、これは、いはゆるもいはゆらずもクォーツといふ奴で、水銀電池を使ふ。針の戻り方が、ゼンマイ式と違つて、ゆる〜りと回つてゆくので、初めのうち煩わしかつた。(ゼンマイ式だと、ピッ!と一気に戻る)
 しかし、こいつは、実は優れもので、針が戻り切らないうちに、次のスタートをしてもきちんとカウントするのだと、途中で気づいた。実はこいつの後に3代目がゐて、そいつは、戻り切らないとスタート出来ないといふ奴だつた。

 で、何故、三代目がゐるかといふと、この二代目には、欠点があつて、ごらんの通り!真ん中のボタンがポロリンコと取れてしまうのだ。ちなみにここはリセットボタンだ。(2時側がスタート&ストップボタン。10時側がラップ/スプリットボタンだ)
 アニメーションの作業におけるストップウォッチ使用頻度は高いとは思ふ。アニメーターや演出家は、ビシバシしかも小刻みに使ふ。トラックレースでラップタイムを計るのとは違ふ。
 1秒以下のものから、10数秒のものが、ほとんどで、30秒60秒を超すものはかなり少ない。なので、このストップウォッチの場合60秒計なので、左半分は寂しい思ひをしてゐるかもしれない。(ただ、戻りの時きちんと回るので、針が通過しない事はない)
 にしても、そんなに壊れるモノなのか?
 このリセットボタンのこの状態は3回目である。
 いつ買つたのか忘れるぐらい前のもので、3回なら少ないと思ふかも知れないが、2回までは修理に出したのだが、3回目は修理に出してないのだ。そして、3回目がいつだつたかも忘れた。
 どうやつて使ひ続けたかといふと、テープで止めてゐたのだ。遊び部分を作り、操作が出来る状態にして使ひ続けて来たのだ。症状としては、単に抜けてしまつただけなので、それでも機能に問題はなかつたのだな。
 ちなみに3代目を買つたのは2回目の修理期間だ。3代目も悪いものではなかつのだが(これもセイコーの針式)修理から返ると、やはり元のものを使つてたんだな。
 ところが、3代目は、最近「ゼロ」がすぐにずれるやうになつて、調整しても調整しても気づくと妙な所へ戻つてしまうのだ。これは、かなり厄介で、3秒ぐらいのカットなのに、計ると4秒5秒と違和感のある長さが出る。あれ?と思ひ、リセットすると、1秒とか、2秒へ戻るんだな。電池がないのかな?と思つて入れ替へても同じ、そんなこんなで増々使はれなくなつて、現在に至る。
 とか、なんとか、時が過ぎてゆき、とうとう……、といふか、愛用のテープ止め式ストップウォッチのそのリセットボタンが、さらにおかしくなつてしまつたけふこのごろ。
 なんか、引つかかる感じがして、リセット出来なくなつてしまつたんだ。
 ああ〜。
 テープで止めて使つてゐたがために、微妙に要らぬ負担をかけてゐたのかも知れないな、なんて思ふても後の祭り。
 これは、やはり修理かいなと、思ひつつ、でも、なんか、新しいの欲しいな!なんて薄情な!
 いや、修理に出す気はあるんだが、今ちよつと……て、ことで、インターネットでストップウォッチを探したのさ。

 つづく(なんか久々、しかし「つづく」と言つて滞つてゐるものはどれくらいあるのだらうか?)