フォトでるもⅡ1 ― 2013年08月15日 15時47分43秒
長い沈黙を経て(?)フォトでるもの続編です。
例によって撮影からずいぶん経っちまいました。
季節を先取りする(初夏の気分)ような写真が撮れたねなんて言いながら、今はもう暑さたけなわ光陰矢のごとしです(?)
などと申しつつ実はどう披露しようか悩んでしまう内容で、手間取っている事態でもあります。
そんなつもりは無かったのですが、今回はまるで2部構成みたいになってしまいまいた。
それは、カメラの選択から十分予想はついたはずのことでもあります。
今回のテーマは「カラフル」にしたのですが、もう一つ重要な目的がありまして、それは、フイルムを使う。
それも、期限切れの!
期限切れは単に、切れてしまったのであって、わざわざ待っていた訳ではありませんが…。
そしてそして最重要課題として、フイルムカメラは「ソリュート(サリュート?)」を使う。

大昔にこのブログで自慢したことのあるカメラなのですが、なにしろ重い。
これ乾燥重量(?)2キロ越えてます。

こんな感じでフイルムケース部分を外してみましょう。フイルム抜き446グラムです。
実はレンズが一番重くて、985グラムあります。1キロはないぜって、割引重さ(?)みたいな感じです。

他にもレンズはあるのですが、このレンズが一番のお気に入り。
残り本体が798グラム、締めて2キロと229グラム。
そうそういつもいつも持ち歩きたくない重さであります。
もちろんでかい。

ここでストップウォッチを対比物に置くという判りにくさがまたオツでしょう(??)
長時間構えているとだんだん腕が震えてくる。鍛えないといかん!みたいなカメラです。
フイルムなので、さらに使わなくなってきて、ここで一気に使い収めをしよう!
というような気持ちでした。
そして撮影に挑む。
で、初っぱなにアクシデント発生。
フィルターつけっぱなし。

黄色ですね。Ж3-1.4xという奴なんですが、Жはジェーと発音するみたいです。キリル文字ですね。(表示されてますでしょうか?)
いまさらですが、ロシアンカメラです。
50年以上前のカメラです。
すでにカラーフイルムがあったと思いますが、一般的には白黒の時代。フィルターはモノクロ用のものです。(コントラスト操作が主)
だけど、景色はしっかり黄色味がかります。
(余談ですが、ぼくはボラギノールのCMの色合いが好きです)
つまり好みの問題で、モノクロ用フィルターを装着して、カラーフイルムで撮っていたわけなんですが、今回「カラフル」テーマで青い空を撮りたいなと思っていたので、少々筋が違ってます。
なので、外そうと思ったのですが、これが、硬く閉まっていて取れない!
長いあいだ締まっていましたからね〜。
で、今頃外しても遅いですが、さきほど外れました。
(意外と簡単に…。室温のせいかな?)

色の差をご確認下さい。
まあ、しかし、当日は、それはそれでいいだろうということで、そのまま撮影開始。
黄色がかってもカラフルはカラフル。
スキャン調整でどうにでもなってしまうし…と思いつつ、折角のフィルターの味を出そうという方向でまとめてはみました。
ふう…。
前置き長っ!
とりあえずこんな写真が撮れました。

それから、もう10年以上フイルムで撮ってもプリントは焼かないで来たのですが、今回は焼きました。
モデルさんたちに見せるのに、ネガスキャンをしてからでは遅くなってしまうからです。
そこでまた印画紙って凄いな〜って思いました。
言葉としてはプリントなんですが、印画紙ってただものではないです。
「プリントアウト」と「プリントを焼く」の差を見せつけられました。
ここで、比べたいところですが、どのみちスキャンデータになってしまうのでやめときます。
それから、もう一つ(?)実はこのカメラ、フイルムの巻き取りとシャッターの連動が悪く、フイルムは手動で(どのみち手動は手動なんですが)キリキリと巻き。シャッターはシャッターで別にセットするという作業をしなければならないので、いろいろな手抜かりが起こります。
例えばこんな

2つのスキャンデータを合成したわけではないです。
いわゆる2重撮り。
居直ってこれも楽しみの一つなんですが、上記したように合成と同じじゃんと言われる時代になってしまったのが、少し悲しい。
でもまだアクシデントの楽しみ方があります。

光かぶりってやつです。
露光部の形も特徴があるので、境目を出してみました。
巻き取りの連動が悪い都合上、フイルムケースを1度本体から離さねばならず、光もれすることがあるのです。
狙って出来るものではありません…。
と、まあ今回は説明だけが長くなってしまいましたが、つづきはまた。
おまけ
でもないですが、第2部(?)の写真を2枚。

「カラフル」ですが、狙っていたカラフルとは違います。

フォトでるもⅡ2 ― 2013年08月16日 20時04分45秒
ということで(?)第2弾も引き続き
みぃさんと、ろいさんに被写体になっていただいた。
繰り返しになるがお二人には今回のテーマは「カラフル」でフイルムも使うつもりです。
とお伝えしたところ、特別な打ち合わせもなく、みぃさんイエロー、ろいさんピンクと見事にバランスを取っていただいた。
これは普段から二人の呼吸があっているということなのか、さりげなく凄いなと思った。
このレトロ懸かった色合いの中でもそのバランスは判ると思います。
あ、それから、このフォトでるもシリーズの際は署名をいれておこうと決めたのに前回忘れたので、今回から入ってます。
日陰

ひなた
天気が良かったお陰で、いい色合いになった感じです。
フイルム感も出ていると思うのですがどうでしょう?
ちなみに梅雨時でしたから、この天気はラッキーと思われますが、晴れ女みぃの成せる技だつたようです。
ただ、時と場合に寄っては必要以上の光と熱を呼び寄せてしまうらしく注意が必要とのことです。
それから今回はこのパース感が楽しかった。

レンズのお陰もありつつ、二人のポジション取りもにくいですな。
デジタルカメラの部になってもその名残があったりして、

時間的に光量の都合でパンフォーカスがきつくなっていたので、

雰囲気優先。
というような(?)感じで、2部構成になってしまった今回ですが、混ぜながらいくことにしました。
魚眼フイルムと、デジタル弱望遠対決(!)です。
魚眼と弱望遠を持ち帰ると、被写体との距離感に戸惑います。
「近っ!」とか言って慌てて離れたりしないとファインダーに収まりません。

これなんか壁があってこれ以上離れられませんでした。
せめて標準レンズを用意しておくべきだった。
つづく。
フォトでるもⅡ3 ― 2013年08月23日 11時03分04秒
最初のシリーズの時、多くの写真が傾いていることに気がついて反省し、少しは気にしていたのだが、しっかり傾いた写真もありました。カメラの構え方も明らかに違うのに、気を抜くとこうなるのでしょうか?
それでこの写真、傾きを修正しようと思ったのですが、とっても面白くない写真に変わってしまったので、そのままにしました。
湾曲の味わいがこの角度を保持したかったようです。中心点を考えれば、単純な傾き補正でいけるはずなのですが、きっとなにかが違うのでしょう。
しかしこれ、みぃさん遠い!(レンズの効果ですが…)
何しろ魚眼なので、いろいろなものが写ります。

自分の影には要注意ですね。

これ、上に写っている謎の物体の正体はわかりません。
順光でなければ大丈夫!?
でもモデルさんは陰ったりして…。
そんな風にモデルを頼んだお二人には、風景になっていただく感じが強くなりましたかね。
これも逆光ですが、カラフルついでに赤い車も入れてみました。
すでに影が長い時間に入ってますね。
しかし、これはのちに聞いたことですが、ろいさん実は車でテンション上がりまくり。
この後、室内でレトロカー展示の場所へ行きましたが「乗って良いって!」と言うが速いか乗り込んでました。


これも赤い車でしたね。
以前紹介したとおりろいさんは、アーティスト系ナース(?)ですが、最近ではYouTubeで<略して「ハニーじゃない」>というのを定期配信しています。ぼくは、くわしく語れないので、日野ろいのmade in Ns をご覧下さい。
その代わり多分おそらくきっとブログでは語られない凄腕を紹介しときます。
2時間半で95人!10割バッター!?

これは最早歩く採血マシンです。

つづく(どこへ?)
フォトでるもⅡ4 ― 2013年08月24日 13時59分26秒
今回はハレーション祭。
まさかそんな祭をやるつもりはなかったので、ツイッターにあげちゃった奴もありますが、まとめということで。

これはこれで、なんかいいじゃないと思うのはぼくだけかも知れませんが、加工しているわけじゃありませんから、ハレーションのかかってないバージョンなんてありません。唯一無二です。おお〜、言葉って使いようで大ごとに思えます。
「ああ!光かぶりさえなければ素晴らしい写真だったのに!」なんてことがないとは言いませんが、そこはそれ光だけど水ものと考えるしかありません。
しかしなんでこんな事になってしまうかというと、カメラのせいにしたいところですが、まあ、手抜かりが大きな原因です。
フォトでるもⅡ1でカメラを紹介しましたが、撮り方の説明をしましょう。

この本体とフイルムボックスの間にあるスチール板が肝です。(スティールでもいいですが、ここはスチールで)
撮影時はこれを抜き取らないとシャッターがおりません。
これでフイルム面を隠しているので、どのみち光を通しません。
抜き取ると概ね5.5センチ×5.5センチのフイルム面が晒されることになります。(ブローニーフイルムなんで大きいです。フイルム幅は6センチ)

なので、このスチール板がはまってない状態で、本体とフイルムボックスが離れたりしたら、フイルムが光をたっぷり吸い込みネガは真っ黒、ポジは真っ白になってしまうわけです。
しかし、まさかそんな簡単に光晒し事件が起きるわけはありません。
スチール板を抜き録ると、着脱ボタンにストッパーがかかりフイルムボックスは外れません。(上の黄色い矢印)
またスチール板が無い状態で、フイルムの巻き取り本体部分を抜き取ることも出来ません。(ボックスの無い状態でのスチール板の抜き差しは自由)

というわけで、通常にカメラを使用していれば、光侵入は起こらないわけですが、前に説明したように、シャッターとフイルム巻き取りの連動がうまくいかないために、少々普通じゃない使い方をしています。
それでも、本来の安全機能で大丈夫な筈なんですが、扱いが乱暴だったせいで、スチール板周りのセイフティが若干甘めになっています。実はこのスチール板は2代目で、微妙に形状が違います。
そんなんやあんなんが相まってこんな光かぶり写真が撮れるのですね。
今回ポジを焼きましたと説明しましたが、写真屋さんで「あの、光がかぶっている写真があると思いますけど、全部焼いて下さい」とたのみました。(さすがに真っ白なものは焼いてくれませんでしたけど←当たり前)

(↑これはプリントをスキャンしたもの。トリミングの具合も判ります)
というわけで、これらのハレーション写真群は「そんなカメラ」を使っている実感の快感みたいなものでもあるのです。
(↑これは単純に逆光によるハレーションじゃないの?疑惑もありますが)
デジタルカメラでは露出アンダーとかオーバーは出来ますが、光かぶりは難しいですよね。

その露出アンダーをすくい上げる凄さに驚いた話はまた。
つづく。
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