映画を見て気づくこと… ― 2017年08月28日 21時55分42秒
久しぶりに映画のことを書こうと思います。
『赤ちゃん運ちゃん』を見た。
ネタバレあるかも知れません。(←よく分からない)
なんというか、70年代アメリカンニューシネマの洗礼を受け、1991年、見事な集大成とも言える「テルマ&ルイーズ」に驚喜した身としては、いろいろと思うところある作品であった。
ちなみに4つ年下のおかぴ(女性)は「テルマ&ルイーズ」を見て、全然面白くないと言った「これテルマが全部悪いだけじゃん」………ってorz
ま、まあ、女性だから、違う見方があるのだろうと自分を慰めたが…。
70年代映画で言えば「ワイルドバンチ」(1969)を見た若手(2000年頃当時)の演出家が「一体何をやってんだかわからなかった」と、まあ、つまり「一体この映画は何を言いたいの?」という意味合いでの発言だと思うのだけど…。
ちょっと哀しかった。
(※ちなみに70年代映画と言っておいて69年で何よ!!と不満に思った方に一応説明しておくと、70年代アメリカンニューシネマと言った場合、通例60年代末から70年代末までの11〜2年間に作られたいくつかの映画のことを言います。と、思います。まあ正式に歴史として編纂されているわけではないと思うので…。
それから、例えばこの映画群にとどめを刺して新しい時代の幕開けになったと言われる、つまりアメリカンニューシネマを過去のものにした「スターウォーズ」は、1977年の作品です。
なんでもそうですが、線を引いてこっからこっちは全部同じというわけにはいかない訳です)
と、何の話だったか…。
「赤ちゃん運ちゃん」の話だった。
色々と思った話です。
最大究極の結論を言うと、21世紀も早十数年、そのどこでかは判らないけど、地球は入れ替わったのだと思う。
これも同様に2007年を境にとか、そういった明確な線があるわけではなく、人知れず徐々に変わってしまったのだと思うけど、間違いなく、少なくとも20世紀後半とは別の地球です。
個人的な話をすると、ここ数年見る映画の本数が激減していて、うっかりしている間に変わっちゃったんだと思う。
世の中の移り変わりをすべて映画からかぎ取っていたので、まあ、迂闊としかいいようがない。
最近どうもおかしい、自分という人間は一応記憶や記録が連続はしているけれど、どう考えても20代の自分と今の自分は明らかに別の人間だと思い始めていた。
しかし、なんのことはない地球が変わっていたのだ。これはもう致し方ないとしか言いようがない。
と、これですべてが腑に落ちた。
と、何の話だった?
って、ループかよっ!
とにかく「赤ちゃん運ちゃん」またの名を「ベイビードライバー」の話です。
後ろ半分は面白かったな。
前はと言うか、とくに最初の30分ぐらいが鬱陶しくて仕方がなかった。
でも、後半のために必要な前半のうざったさだったのだなと理解はした。
きっと、今はそうしないといけないのだろう。
形式こそが大事なんだと感じました。
スタイルを寄り集めて組み合わせていかないと、成立しないということなんだ。
本当に大変な世の中なんだなと痛感した。
70年代アメリカンニューシネマを思い出してしまったけど、ノスタルジーではないしオマージュでもない。
ラストの衝撃は、かつての作品群の衝撃とはまるで違う。
裏返しの衝撃です。
はぐくまれた幸せ感は何によるものなのか?
変わってしまった地球には疑うべくもない平和があるのか?
肯定的で、ぼくは良いと思っちゃったけど…。
で、まあ、ここまでは前置きで!?
何よりも一番衝撃だったのはポールウイリアムズ!!!!!!!
(多めにびっくりマークつけてみました)
あなた一体おいくつですかっ!
って、調べてみたら1940年生まれ。
ファントムオブパラダイスのとき34歳ぐらいだったんだ!
それはそれで衝撃!
悪魔との契約で歳を取らない役なんだけど、当時すでにおぢさんじゃん!
と、思っちゃったわけで…。
確かに童顔と言えなくもないけど、若い!?
という条件の中、演じきったポールウイリアムズはエライ!
描ききったブライアンデパルマはさすがっ!
1974年の映画です!
ね。70年代アメリカンニューシネマを思い出しても仕方ないでしょ。
つ〜か、ポールウイリアムズ変わらないぞっ!
いきなり撃たれて「ああっ」つう声、同じだったぞ!
凄いぞっ!
って、まあ、もしかしたらポールウイリアムズを見て、ルパン三世のマモーを思い出す人もいるかも知れないけど…。
いや、ファントムオブパラダイス飛ばして、いきなりマモーはないか…。
と、まあ、そんなことはどうでもよくって、いろいろと思っちゃった映画でした。
※似てません。すみません。
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