地底迷宮2005年05月20日 11時05分37秒

 小説のタイトルです。原題は「LABYRINTH」マーク T.サリヴァン著、上野元美(訳)新潮文庫。
 ラビリンスと言へば、やはりジェニファーコネリーとデビッドボウィなんだけど、それは置いといて、映画を読んでるみたいな感じの面白ひ小説。主な舞台が2007年なんで近未来SF?なんだらうけど、冒険アクションだな。
 後半どんどんアクション過多になつてゆくのがやや残念ですが、ハリウッド映画みたいにただ面白いだけにならないやうに(ま、小説だし)いろいろケアがしてあります。主人公は父、母、娘で、我が家と同じ構成なんですが、父がぼくと違つて大変優れた人物なので(そりゃあ当たり前だが)感情移入できず、その代はり、後日談まで主人公たちと絡み合ふこと無く、傍流で活躍し続けた物理学者の叔父と甥がよかつたな。
 映画みたいだと思ひ続けてゐたら、あとがきに映画化権はすでに売れてゐると書いてあつた。作つてるのかな?まあ、きつと面白ひとは思ふけど、ハリウッド系なんだろな。見ないかもな。ここで、ふと思ひ出す大先輩(「疾風アイアンリーガー」と言ふ作品を作つたときの「ほげたらどろろ」なシリーズ構成。お世話になりました)の名言があるので、それをひとつ。
 『読んだら見るな、見たら読むな』
 ださい解説をいれますと、当時、角川映画関係で『読んでから見るか、見てから読むか』つてのが、あつたんですな。それのもじりです。

 で、そんな思ひを抱きつつ(どんな思ひ?)昨日、市ヶ谷へアニメ界の重鎮に会ひに行く。作品作りの真実はどこにあるのか!って、凄い真面目なぼやきや嘆き愚痴やら激論つうかほとんど同意見なので並べ立てる。本当の感動とは何かつてことを見せるのだ!って、遠吠へしまくり。
 昼一の渋谷方面での打ち合はせが中止になり、余裕で出かけたんで、腰が痛かつたにもかかわらず、新宿から市ヶ谷まで歩いたのだ。この辺の心理は自分でもわからない。途中「荷物はしつかり抱えてひったくりに注意しましょう」なんて放送を聞いたり、公園にペットを入れないでと書いてある看板の真裏(つまり公園内)で3匹の大型犬とたわむれる人を見たりしたが、猿はもうすでに北区へ行つてしまつてゐるので見るわけもなし。


 いたいけな少女(14)が電気ショックベルト(囚人用)で、ぶつ飛んぢやうなんて、場面もあるのだ。R15な感じだよな。PG12とか言はれても子供と一緒に見るもんかね?