恋のほのお2005年07月04日 09時50分25秒

 今更だけど、ぼくは映画好き。基本的に何を見ても面白いが、苦手なものもある。もつと素直に言ふと嫌ひなものもある。それで、好まざるカミングアウトをせやうと思つたんだけど、何故かタランティーノのことが浮かんでしまつたので、告白は先送り。
 タランティーノは好まざらないです。どの映画も割りと好き。だけど、世間的に何故あんなに評価されるのかは判らない。
 地味に大胆な作りが好きだ。『キルビル』1作目を見た時、ぼくは続きがあることを知らなかつた。(映画好きと言ふ割りに情報通でない)なので、話も佳境に入りタイトルが出た時(見た人はわかると思ふが、ラストのことね)「おお!すげえ!今頃タイトルが出た!長いアバンだな〜!」と素直に思つた。これから本編だと‥‥‥。予告編に入つてからも「オイオイやるな〜。大胆だな〜。中盤でダイジェスト処理かい!」と後半があることを信じ続けた。昔の映画は「休憩」なんてあつたから、これもあんのかな〜と、想像してゐたら、本当に終はつてしまつた。「げげっ!凄過ぎる!クライマックスを予告みたいな形にしてあつさり処理してしまうなんて!これは豪快だ!」‥‥‥と、このぐらいの映画は平然と作つてしまう奴だと、それにしても今回は凄え〜な〜と思つたんである。しかし、幸か不幸か2作目があつた。なんだ、あるのか‥‥‥と、安心したやうな、残念なやうな不思議な気持ちだつた。
 2作目ではおおいに驚いたことがある。それは音楽なんだけど、音楽で「!」となつたのは2度目。1度目は「レザボアドッグス」
 ぼくはサントラ好きでもある。いつ頃からか、旧作のCD化が盛んになつて喜んで買ひまくつたが、3年ぐらい前にやめた。なんでも買つてしまうからだ。ラスメーヤーのデジパック4枚(おそらく全部)持つてる。あんまり聞かない。昨年から今年にかけて大量処分したが、残つてる。あんまり聞かないけど、デジパックがお気に入り。まあ、それはいいや。
 まづは「レザボアドッグス」冒頭の食堂のシーンで、ラジオから流れてゐる曲。マドンナが有名だが、驚いたことに「恋のほのお」が聞こえる。エジソンライトハウス!と言つても知つてゐる人は少ないと思ふけど‥‥‥。
 1970年の曲。当時ぼく中学生。ニッポン放送!でカメカメポップスベストテンと言ふのをやつてゐて(カメカメとはあの亀渕昭信氏)その年の年間ベストテンで第2位。同様なベストテン番組をTBSラジオでもやつてゐて、そこでも年間第2位だつた!共に1位はサイモンとガーファンクルの「コンドルは飛んで行く」3位か4位か5位に「明日に架ける橋」も入つてた。サイモンとガーファンクルなら知つてゐる人も多いと思ふ。
 で、なんでこんなこと覚えてゐるかと言ふと、それは感激したからだ。
 「恋のほのお」は好きだつたけど、まさか、「明日に架ける橋」をしのいで2位になるとは!(中学生「明日に〜」は、かつたるくて好み外)しかも、「コンドル〜」は連続7週第1位、「明日に〜」も連続5週1位とか言ふ記録を持つ中、「恋のほのお」は1回しか1位になつてゐなかつたのだ!それでも年間2位につけたその根性に!?驚いた。これだよな〜とか思つた。昔から1番より2番が好き?これもある種の判官びいきか?
 しかし、エジソンライトハウスと言ふのはレコード会社の傀儡グループ?で、実体はない。「根性」でひいきする対象ではなかつたかも‥‥‥。ベストアルバムもあった。買えなかつたけど、姉のテープレコーダー(オープンだよ!)にラジオから録音してよく聞いた。
 なので「レザボアドッグス」サントラ版には走りましたよ。
 だけど、「恋のほのお」は収録されてゐませんでした。
 そんなことされると、おあずけをくらつたみたいで、余計欲しくなりますな。
 そして、数々のオールディーズがCD化される中、待ち続け、ついに1999年にCD化。即買つた。収録されてなくて残念な曲もあつたが、愛聴盤になつた。ラスメーヤーの30倍ぐらい聞いてる。
 なんか、長くなつてきたけど「キルビル2」のことも素早く書いとく。
 それはエンニオモリコーネ(これはかなり有名)の地味な名曲「豹/ジャガーのテーマ」だ!ブルーノニコライとの共作?これまた中学生の時、映画を見てないのに何故か買つたのだ!シングル盤。聞いたこともないのに!?でも、当たつたのだ!滅茶苦茶よかつたのだ!ライナーには、これは5分を越す曲で、長いのでシングル盤にはそのカット版が収録されてゐると書いてある!?
 聞きて〜〜〜〜!5分バージョン聞きて〜!と思ひ続けて、映画見逃し。
 何年か後にテレビで見て、ど、どれ?5分バージョンと内容に集中できず。え?これ?口笛が延々続くところ?え?これなの?と納得できず。
 そして、サントラCD時代到来。しかし、エンニオモリコーネのCDは滅茶苦茶数が多く。「豹/ジャガー」の原題判らず。(英語タイトルは「a professional gun」なるものがあつたが?マカロニ系は怪しいのだ)あれこれ、疑はしいのを購入して、やつとロングバージョンを手に入れました。
 まあ、結果は??の口笛が付いてゐるかゐないかでした。ぼくにとつてはショートバージョンが、名曲ですね。
 でね。映画館に入ると、聞き慣れた口笛が聞こえて来たのよ。あれ?これ?ロングバージョンの頭に後からつけた(ぼくにとつては後付けなのだ)「豹/ジャガー」ぢやないの?なんで、こんな曲が流れてるの?と思つてゐると、ちやんと後半(名曲部分)も流れるではありませんか(当たり前か)何故だらうと思ひつつ映画始まる。
 そしたら、ロングバージョンまるまる使はれてました。棺桶から脱出するシーンです。「か〜〜〜〜俺の名曲を!」とつい思つてしまいました。劇的なんよね。この曲。ついでにB面もいいです。前奏が、煩わしくうるさいんだけど(それが効果的なのか!?)本番(?)に入つた時に震えます!しびれます!溢れる躍動感!いいです。‥‥‥って、聞かなきゃわかんないよね。

 ちなみにイタリア原題は「IL MERCENARIO」でしたね。「素晴らしき世界旅行」と言ふテレビ番組の「南太平洋特集」でもテーマ曲にしてました。真ん中のは、ベルレコードのミニアルバム。それぞれシングル盤のジャケットが4つ。右上がエジソンライトハウス。隣のCD版と人数が違ふところが、泣かせるでしょ。
 ラスメーヤーのジャケットは、自主規制ね。

コメント

_ さべあ ― 2005年07月04日 20時35分36秒

『恋のほのお』エジソン・ライトハウス、…泣きそうデス。(笑)
カメは今や立派な(?) 経営者になっちゃいましたよね〜。(笑)
ワタシは他局の「ユア・ヒットパレード」という放送よく聴いてました。
あの頃は、映画のサントラも、カンツォ〜ネも、シャンソンも、ロックもR&Bもポップスも、ごっちゃまぜで洋楽でしたね。(笑)
「キルビル」は60年代の鈴木清順あたりのアクション映画観てるとグッと来ますね。(笑)
「キルビル2」もちゃんと見ないとなぁ。趣向はちがうみたいだけど。

ブログの表示の件、お知らせありがとうございました。まだ修正はこれからですが…。追々と。
こちらも壁紙とか、かなり見やすくなりました。自分もスゴイ老眼だけど、文字の大きさはナゼか、この記事のサイズが読みやすいデス。

_ 阿弥音 ― 2005年07月05日 10時38分25秒

さべあ様
そうそう、ごちゃまぜだつたですね〜。あのごちゃまぜ感がよかつたな。
最近は、数は多くなりましたが、カンツォーネ、シャンソンがワールドミュージックって追ひやられてゐる感があります。この間ラテンコーナーにどうみてもシャンソンがまざつてゐて、別な意味でのごちゃまぜ感がありました。

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