主にマイナーだったバイクのこと ― 2005年11月11日 16時20分01秒
文学にひたろうと思って、また志賀直哉の短編集を借りた。 「万暦赤絵(他二十二篇)」まだ途中だ。 途中なことには意味がある。 まあ、はやい話が面白く無いんだ。 頭からまだ4つぐらいしか読んでないか‥‥‥‥。ひたすら、浮気関係の話だ。すべて本人の話だ。作り話風に『彼』と表記してゐるものもあるが、なんで、ひたすらこんなもの書いてんのか? いかな文章が美しくても、ばかばかしいよ。 たしかに志賀直哉の心理表現は、矛盾をそのままに描き出すので、感情の裏の裏の裏まで、堂々回りに表現されてゐて、そこは、面白い。だけど、前に呼んだ短編の中にあった『范の犯罪』のように「殺したいとは思ったけど、その時殺したいとは思わなかった。けれど、殺意は持っていた。しかし、殺そうとしたわけでは無い。だから、殺してしまったときは心底愕然とした」(以上、ぼくの記憶の中の再現)といふような、深い心理描写(!?)にかける。 といふことで、読書する気力が持続しない。 やはりぼくに文学はむかないのか? なんとか、最後まで読んでみるけど。 そんな状態で、またやってしまった。別に志賀直哉のせいではないが、大型トラックの横をすり抜けようとして、歩道の縁石にスカラベオのカウル(?)の左下側をがしゅをぅいん!と擦ってしまった。 びえ〜〜〜ん。である。スクーターの、カバー部にの高さには慣れたつもりだったが、目測を過ったのだ。 といふか、単に注意散漫か。しくしく。こんなことを続けてはいけない。気を引き締めねば。 と、ふと不幸なバイクのことを思い出した。 ぼくは、「宇宙の戦士」を作ってゐるときに、バイクを新しくした。それまではホンダのシルクロードといふのに乗ってた。250ccで、お気に入りだったが、400に乗りたくて買い替えたのだ。 新しいバイクは「ブロス」といふ、デザインがありそうでなさそうな(バイク通から見れば中途半端だったのかも)やつだった。珍しモン好きのぼくは、飛びついた。 そして、翌日。大型トラックの横をすり抜けようとしてゐたときに、いきなりトラックが左折して、巻き込まれた。 いや、巻き込まれたら大変だ。ほとんど、すり抜け切るところだったので、右足から後輪に掛けてバゴシュギュッボンッ!と、トラックに擦られる感じだった。トラックはそのまま曲がって行った。轢かれなくて幸いだった。 バイクがそこそこのスピードだったのではじき出されたのだろう。ぼくは、交差点の真ん中までバランスを崩しながら進みそこで、コケた。環八と新青梅街道の交差点。某編集スタジオのすぐそばといふか目の前だ。 トラックはそのまま谷原方面へ去った。(気づいてもゐないのではないかといふのがこの後来たバイク屋さんの見解だ) 呆然‥‥‥‥。「なに?‥‥‥‥え?‥‥‥‥どうして?」 思考能力を失ったまま、昨日買ったバイク屋さんへ電話して来てもらった。 店長自ら来てくれて『まだ、30時間たってないよね〜』と言った。とほほ。 いきなり傷物にしてしまったが、店長いわく「禊(ミソギ)だね」と。 そうか、そう思おう。これで、ブロス君には不幸は訪れないはずだった‥‥‥‥。
しかし、もちろんかういふ書き方をするからには、しかし‥‥‥‥。
もう話は終わりだけど、失礼にもブロス君の悪口を書く。ヒドイ!
で、ついでにもう一つ。 何故そんなことになったのかといふと、直前に姉からメールが届き、返事を出して、左手にリュックと携帯を持ち‥‥‥‥。 いつもと違う角度で侵入したといふのが、物理的見解だが、なんのかんのと注意力散漫でしょ。 やれやれ‥‥‥‥.。いまもまだカチューシャをつけてゐるような痛みとも圧力とも不明なもやもやが前頭部を漂う。 |
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