アルゼンチンの小説2006年02月05日 19時45分25秒

 看板を変へてみました。
 全体の色も変へやうかと思つたのですが、過去のデータ全部に影響してしまうので、文字の色をあれこれいぢつたりしてゐるの都合上、やめました。

 さて、アルゼンチンの小説家マヌエル ムヒカ ライネス(Manuel Mujica Lainez)の「七悪魔の旅(El viaje de los siete demonios)」西村英一郎[訳]中央公論社。
 七人の悪魔が時空を越えて、その役目を果たすといふおはなし。ユーモアたつぷりの小説。
 しかし、感性の差か、いや、語り方が苦手で困難な読書になつた。

 でも、まあ、悪魔にも色々種類があるんだと勉強になつたかな。
 と、しかし、この小説を読んで勉強になつてはいけないのだ!

 おお!不遜な発言。

 といふのは、冒頭に引用があるのだ。
 ぼくはこの引用が気に入つた。申し訳ないが小説の内容より、この献辞の方がいい。これだけで、この本を手にしてよかつたと思へる。

 全文紹介する。(引用の引用になることになる)

 「七悪魔の旅」の献辞部分。

(無断転載はじめ)
 たとえ面白くなくても、エンターテインメントの本を書くことほど無害なものはない。それを読まなければ、すべての慎重な人は、私から受ける悪影響を避けることができる。私は、なにかを教えるつもりも、なにかを証明するつもりもない。この本からなにがしかの結論や教訓を導きだそうとするとしたら、それに責任があるのは、私ではなくて、読者のほうである。
フアン バレーラ
『モルサモール』(1899)の献辞より
(無断転載おわり)

 ね。素晴らしいでしょ。
 堂々としてゐて素敵だ。正論だとも思ふ。
 作品を作る人間として見習はなければ!
 でもプロデューサーに怒られるか知ら。

 ところで、フアン バレーラといふのは19世紀スペインの小説家のやうです。なかなか調べがつかない。「モルサモール」は小説のタイトルなのでせう。しかし、翻訳されてゐないのかも知れません。アルゼンチンもさうですが、スペイン語の小説はまだまだ未翻訳なものが多いんですかね。
 「七悪魔の旅は1974年の作品とあります。作者マヌエル ムヒカ ライネスは1984年に亡くなつてをります。
 フアン バレーラには「ペピータ ヒメネス」といふタイトルの小説もあるやうですが、翻訳されてゐるか否かわかりません。

コメント

_ お父さんの隠し子 ― 2006年02月06日 06時51分24秒

 久々にやって来たら、再会してて、嬉しかったです。
 コニカがカメラとフィルムから撤退するの、残念です。最近価格と(一番安い)パッケージデザインがお気に入りで、ずっとコニカのフィルム使ってたんですよ。デジカメって、データ吹っ飛んじゃうとおシャカだし。結局最後はアナログが一番強い気がするんですよね。無くなる前に、多めに買っておこうかな。ちなみに、最初にパリとロンドンに行った時に買ったカメラ、ズームすら付いてなかったですが、コニカのカメラだったんですよね。今は、殆ど使ってないですが。今は、キャノンの一眼レフ・イオスKISS2がメインで、サブとして、オリンパスのデジカメ使ってます。
 それから、傘の色、YR系でだいたい判ってしまいました。確かに、CB20、NRも良く使う色ですしね。ちなみに私が良く使う折畳みの傘もNR系です。
 また「軍隊はいらない」という言葉に共感します。世界中が使っている軍事費を、環境保全・貧困対策・エイズ対策・教育に回したら、地球はもっと豊かになると思うのですが。アメリカが使っている軍事費の10%でも自国の砂漠地帯の緑化に使ったら、かなりの環境対策になると思います。以前アメリカに行って、飛行機から見下ろした広大なアメリカの大地を見て、そう感じました。簡単な事だと思うけど、この簡単な事がなかなか出来ないんですね。

_ H野 ― 2006年02月07日 00時11分15秒

5日の絵を見てたら、昔見たアンゲロブロスの
霧の中の風景って映画に出てくる到着場所を
なぜか思い出してしまいました。

_ お父さんの隠し子さま ― 2006年02月08日 12時06分21秒

ぼくも買ひ置きを考えましたが、とりあえず大人しくしてます。
 まあ、去るものは追はず。コニカさんおつかれさま。ありがたう。
 後は、フジをひたすら応援するのみといふ感じですか。
 と言ひつつこの間コダックを2本も買つちまつた‥‥‥‥。

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