ハチな奴2006年02月22日 21時13分24秒


 これはカメラです。比較のために35ミリフイルムのケースを置いてみました。
 しかし、迂闊(うかつ)といふか、面倒くさがりといふか、こんな小さな物を撮るのにレンズは85ミリです。クローズアップレンズは用意しましたが、そもそも広角で撮るべきでした。せめて標準。レンズ交換の手間を惜しんでは行けません。
 これは昨年、誕生日のプレゼントに脚本家のこうでん(香典ではない)にもらつたものです。誕生日は10月ですが、もらつたのは12月。これはぼくの趣味をピンポイントに攻めた、なかなかの品。
 フイルムを装填して、レンズカバーを開けるとかうなります。

 ところで、名前は『hachi camera』フイルムは110(たいてい「ワンテン」と呼ぶ)まあ、おもちゃのカメラといへばいいのですかね。基本的に晴れた日にしか撮れません。

 こんな風に2カ所、パキペキと開けて110カートリッジをはめ込みます。レンズ前のシャッターは、カートリッジの巻き取りと連動してセットされます。

 左がカメラの巻き取り。フイルムカートリッジの歯車に咬ませて巻きます。見ての通り柔軟性にとんだ感じなので、やや不安もあります。でも気にしてはゐません。ひとつだけ難点を言へばシャッターが軽過ぎるので、巻いた後、放置できません。さりげなく「あっ」てな具合に押しちまいます。なので、シャッターを押す直前にフイルムを巻くことにしてますが、感光部分を長時間放置する可能性があるので、光もれがやや不安です。なにしろぼくは扱ひが悪いので、ポケットの中で、ガサガサ揺られます。カメラも迷惑です。
 でも、なんともほのぼのとした風景が撮れるので、いいです。
 こんかい一番迂闊だつたのは、よりにもよつてコダックを装填してゐたときに撮影してしまいました。裏切りの上塗りといふ感じですが、110を買ふにあたつて、コダックも試してみやうと思つたのです。一応、客観的な態度は示してみるのです。しかし、万が一コダックの方が気に入つても、コダックオンリーにはならないと思ひます。ちなみにコニカで110があつたかどうか?今となつてはわかりません。無いことはないのではと思ひますが、少なくとも今はもうヨドバシカメラにも存在はしてゐませんでした。

 実は以前、110を使ふカメラ(父の)を持つてゐたのですが、壊れて使へませんでした。その後仕事で出会つたとある写真家の方に話したら、そんなの知り合ひに頼めば簡単だよというので、修理を頼んだのですが、その後付き合ひがなくなつてしまつて、回収し損なつてしまいました。(ありゃ)そんなこんなで、期限切れ110を2本ほど持つてゐたので、天下晴れて使ひました。

 左が5〜6年切れ。右は不明(10年以上は確実)両方ともフジです。さすが世界のフジ!滅茶苦茶気に入つてますが、わざわざ期限切らして撮るのは大変です。