そしてみゆき座へ2006年03月10日 21時14分11秒

 といふことで(昨日読んでない人にはなんのことか判らないが)みゆき座なんだが、調べてみた。
 なんのことはない『みゆき座』の閉館はちょうど1年前のことのやうだ。
 最近はどんな映画をやつてゐたのか?
 そして、現在『みゆき座』と呼ばれてゐるのは、『スカラ座』改装の折りについでに作られたミニシアター『スカラ座2』のことであつた。様変はりしてゐるのも無理はない。別の映画館だつたのだ。昨日「名前だけでも残つてゐてうれしい」と書いた気もするが、まさしく名前だけ残つてゐたわけだ。『スカラ座』と『スカラ座2(みゆき座)』は強引な作りで、入り口はひとつである。中に入ると2つの劇場の仕切りは無い。『スカラ座2』へ入る人は、それが休憩時間なら、開いてゐる『スカラ座1』の扉から中の巨大スクリーンを見ながら、でも、そこへ入つたら別の映画が始まつてしまうので、我慢して奥の小さな劇場へ向かうことになる。
 ぼくは『スカラ座1』に入つたことは無いが、旧『日比谷スカラ座』に比べると、当たり前だが、きれいになつてゐると思ふ。映画館といふよりもシアターと言つた方が似合ふ。だが、綺麗な映画館はどこも同じといふ印象がある。今は『有頂天ホテル』をやつてゐる。
 そのでかいスクリーンで見られたらな〜と、うらやましくなりつつ見たい映画の趣味の問題で、多分この次くるとしても『みゆき座』の方に行くんだろうな。『スカラ座2』の頃『すべての美しい馬』を見た。トイレが我慢が出来なくて、ラストのいいシーン(のはず)を見られなかつたことは以前に書いた。小さいスクリーンでマイナーだけど、名作っぽい映画をやらうといふのが、方針だと判る。
 しかし『みゆき座』と名を変へたからには、それだけぢや困る。この一年どんな作品をやつてゐたのだらうか?気になるところだが、期待は出来る。
 見たい映画をやつてゐたのだ。
 もちろん他にもやつてゐる映画館はあつたが『みゆき座』でやつてゐるのを発見したので、久々に日比谷まで出向いたのだ。日比谷、丸の内、銀座はぼくにとつていつまでも「おでかけの地」だ。
 その映画とは『アサルト13』(あさるとじゅうさん)だ。いはずとしれた『ジョンカーペンター's 要塞警察』のリメイクだ。本来のみゆき座式変則プログラムとは違ふかも知れないが、名作っぽくはない。低予算テレビムービーのリメイクだ。この近辺なら『東銀座シネパトス』にふさわしい映画である。優れたチョイスだ。
 さて、肝心な映画の中味であるが、出だしが「今風」で、鬱陶しく少々気に入らない。あ〜〜〜〜だめかな〜〜〜。と思つた。音楽も普通でいまいちである。リメイクはあくまでもリメイクであり、カーペンターと違ふから当然ではあるが、ついくらべてしまう。カーペンター本人はすでに『ゴーストオブマーズ』といふ豪快なリメイクを作つてゐるのだ。それにくらべるとどうしても「カーペンターを判つてないな〜」などと思つてしまう。
 しかし、10分か15分がまんしてゐると加速度的に面白くなつてゆく。撮り方も「今風」でなく、オーソドックスになつてゐる。シナリオの鬱陶しさも消えた。なんだよ最初からこれでいけばよかつたぢやん!いいぢやん!ぢやんぢやんぢやん!と夢中になつて見る。面白いぢやん。見始めと見終はつた後の評価はがらりと変はつた。
 ただ、ぼくの頭の中にず〜〜〜〜〜〜〜〜っと流れ続けてゐたのは、カーペンターのBGMだ。
 せめてエンディングだけでもサービスでオリジナルを流して欲しかつたと思ふ。少々残念。
 カーペンターは音楽家としても偉大だ。『要塞警察』と『ニューヨーク1997』は映画音楽史に残さねばならない名曲だと思ふ。