まぼろしねまず22006年04月16日 21時00分39秒

 珍しく引き続きシリーズの第2弾なんだが、何故かといふと、昨日紹介したやうな誰も知らなさうな映画といふのはなかなかないと気づいたのだ。たまたま拾ひ読みしたものがかなりの珍し物で、こいつはいいと思つたのだが、その後で、ペラペラとページをめくつても大した物は出てこない。「大した物」とは、存在の不明な映画だ。もちろん見たぼくも忘れてゐなければいけない。これはよく忘れるのでたくさんある。しかし、その文章から察してその映画を『気に入つて』ゐたらしいといふことになると、ほとんどない。なので、せめて普通の人なら知らないであらうといふものを選ぶことにした。
 今回のは「allcinema ONLINE」にちやんとある。でもDVDは出てゐないやうだ。なんでもDVD化されるこのごろだが、実際問題映画の本数を考えたらさうさう出るものでもないだらう。
 ところで、そんなこんなで映画調べをしてゐたら『ロンゲストヤード』が、またリメイクされてた。つい最近イギリス製の『ミーンマシーン』(サッカー)があつたばかりだが、今回のは正統といふことらしくアメフトだ。オリジナルで主人公だつたバートレイノルズも出てゐるといふ。とにかくこの映画はぼくの映画鑑賞史上最高に涙した映画なのだ。(ジャンルとしてはコメディーなんださうだが‥‥‥アメリカ人のコメディー感覚はわからん)やはり見ないわけにはいかない。
 で、ついでと言つちやあなんだが『ポセイドンアドベンチャー』もリメイクされたやうだ。予告を見る限りこれも正統派だと思ふ。何を隠さうぼくはこの映画を有楽座で朝の初回から最終回まで5回連続で見たのだ。高校2年だつた。暇だつたのか‥‥‥。最近は入れ替え制の映画館が多いからなかなか出来ないかも知れないがね。これの感想も映画ノートにあるが、3ページも書いてあるのでとてもではないが、写す気になれないし、内容もまあ‥‥‥最初の半ページぐらい読んでその先を読みたいとは思はなかつたぐらいのものです。
 と、とにかくこれも見ないわけにはいかない映画だな〜。

 で、けふの本題。
 誰も気にしないと思ひますが。結末まで書いてあります!

(書き写しはじめ)
砂漠の潜航艇
 戦争時に起こした大量殺人の罪にさいなまれる男と、金が目的の友人づらした男と、やはり金に飢えた女と、大量殺人の生き残り、そしてもう1人の男が巻き起こす冒険映画。そして、大粒のダイヤを目の前に、殺人が起こり、思わぬ事故ががおこる。負傷した男はかつて殺されかかった男に助けられることになる。また殺人。そして、ダイヤは例によって波間へ消えるのである。なにも、流すことはないのにとも思うのである。
(書き写し終はり)

 「例によって」といふのは、この手の宝探しものは手に入らないのが、通常だからといふ常識に乗つ取つた発言です。例外ももちろんありますし、それも解つてゐる上でのことだと思ひます。一生懸命やつたのに空しくことを終へるといつた内容のものは好きなやうです。
 ただ。
 どうも多分、文面からすると、これは失敗したのではなくて、一度は手に入れたダイヤをわざわざ主人公が捨てたものと思はれます。罪の意識とか、金に惑はされる醜い心にうんざりしたとか、まあつまり男の良心がさせた行為と想像します。こんなものに頼らず自分の力で生きなきや駄目なんだ!今からでも遅くない俺は生まれ変はるんだ!つ〜か、俺はもう一皮むけたぜ「フッ」みたいなことでせうか?が、しかし、見る側の感情移入はいまいちだつたやうで、高価なものをわざわざ捨てるなといふ素朴な感想がうかがへます。
 あくまでも推測です。主人公の手が滑つただけかも知れません。
 いづれにしろ「例によって」の割りには、あまり気に入つてない様子。なにか判然としないものが残つてしまつたやうです。