こんなことあもつた2006年04月18日 23時36分17秒

 某町のドトールでの出来事だ。
 この町には近接して二つのドトールがあり、そのうちの一つでのことだ。
 まづドトールについて少し述べておくと。ぼくの実感として、コーヒースタンドの走りだと思ふ。初めて見たのは西武新宿から徒歩1分の場所にあるドトールだが、コーヒー好きとして「わあ〜」と素直に喜んだ。喫茶店より安いしおいしいと思つた。最近は禁煙の具合で不届きにもスターバックスに行くことが多くなつてしまつたが、ドトールはぼくにとつて老舗なのだ。
 それから、ぼくはコーヒーだけ飲みに行くこともあるが、食事やおやつのために行くことが多い。

 さて、こんなことがあつた。
 とまた、いきなり少し余談だが、パン好きなぼくだが「ベーグル」はいまいちなんである。嫌ひとは言はんが、好んで選びはしない。ドトールは元々ホットドッグが主流だつたが、いつのころからかベーグルサンドが追加された。初めて見たときには真ん中に穴が開いてゐるパンでサンドイッチだと!?と思つたものだが、試しに頼んでみたらこれが意外とおいしい。それ以外でベーグルを食べることは少ないが、ドトールのベーグルサンドは時々食べる。

 で、また戻る。
 そのときも種類は忘れたが、ベーグルサンドの何かを頼んだ。(レンジを使ふ都合でほかのものよりも時間がかかるものを頼んだ。「少々かかります」と断りの入るやつだ。「いいですよ」ともちろん答えた)コーヒーは珍しくアメリカン。普段はカプチーノが多い。(昔はブレンドとアメリカンしかなかつたと思ふが)
 そして、注文カウンターのすぐそばのテーブルについて本など読みながら、待つた。コーヒーはなるべくパンと一緒に飲みたいのでチビリチビリと節約しながら飲んでゐた。
 すぐそばなので、気配でわかるのだが、時間がかかるも何もごく初期のセッティングをしただけで、明らかにその後の作業をしてゐない様子だ。まあ、客も次から次へ来る仕方ないだらう。‥‥‥と思ふ。でも、客足の途絶へた時にも、はてさて、動く気配がない‥‥‥。
 コーヒーは冷めた。
 まあ、かういふこともあらうと、訪ねることにした。
「すいません。まだですか?」
 すると。
「ああ、すいませんすいません。用意してます。お金をお返ししますから、もう少し待ってくれますか?」
 と、勢い良く一気にまくしたてられた。
 繰り返すが『一気』だ。
「ええ!?何言つてんの!?」
 と、思はず答へてしまつた。
 あまりにも唐突であきれてしまつたので、いくらか語調が激しくなつたかもしれない。だけど、最初の問ひは極めて大人しかつた筈だ。
 この話を今一緒に仕事をしてゐるオークマウンテンに話すと「よほど険しい態度で言つたんぢやないですか?」などと言ふ。
 冗談ではない。ぼくは立場上、仕事では多少きびしいことも言ふが、一歩外に出たら一匹の子羊なのだ。老若男女問はずへりくだつてしまう。「すいません。まだですか?」なんて、泣きさうに聞こえたかもしれない!?
 ともあれ、いきなり「お金を返します」と言はれたのには本当にびつくりした。まあ、つまり、ゐるのだらうな、かういふ人が。ドトールには長居する人もゐるが、時間合はせにちよつと立ち寄る人も多いだらう。仕事先の移動の間に軽く腹にものを入れておかうなんてよくあることだと思ふ。そんなとき、長く待たされたら「時間ねえよ。もう要らないから金返せ」なんて言ふ人もゐるのかも知れない。
 それにしても「お金返しますから、待ってくれますか?」とは切な過ぎる発言ではないか?いかにいろいろな苦情があるにせよ、これがもしも店の苦情マニュアルになつてゐるのだとしたら、いささか考え直した方がいいのではないだらうか?まあ、相手の顔色を伺へとも言へんが。
 結局コーヒー割引券もらつたけど、それ以来そのドトールには行つてゐない。

 と、けふの帰り電車の中で、変な本を読んでゐる女性がゐた。
 『居心地の悪い店の対処法』『客と言う立場を捨てる』
 少々違つてゐるかも知れないが、だいたいそんな感じだつた。
 つまり1人になりたくてバーのカウンターで酒を飲まうとしてゐるときに、マスターが話しかけてきたらどうする?みたいな内容だつた。そんなとき、客として店に不満を抱くより前に率先して話し相手になつてやればいいのだ!てな風なことが書いてあつたと思ふ。パッと見なので、詳しくはわからないが、?????である。そもそもぼくは酒を飲まんが、店の人に覚えられるのはあまり好きではない。別にお客様は神様だなんて言ふ気は毛頭ない。申し訳ないが面倒くさいんである。だから、必要以上のサービスを要求する気もない。
 大変だな〜。人もいろいろゐて‥‥‥‥。と、言葉を続けるとあのスモールファウンテンのふざけた発言を思ひだしてしまうので、けふはここまで。