北京、六2006年06月10日 20時48分53秒

 予定は、変動する。録音作業は翌日の段取りであつたが、即日開始。
 開始とは言へ、日本とは勝手が違ひ、作曲家とエンジニアの戸惑ひと苦戦の開始した。細かい事を書いて間違つてはいかんので、軽く書いておくが、日本では、楽器の特性ごとにマイクセッティングを変へて、防音のしきりを間に置いたり、独立ブースに分けて録音をする。録音トラックごとの音漏れを最小限にするためだ。写真を見てわかるやうに独立したブース(奥に見える窓の中。このスタジオには3部屋あつた)はあるが、しきり版がない。日本からもマイクを持つてゐつたのだが、数的に結構苦労したやうだ。
 その小部屋にはパーカッションとブラス系が入つてゐる。
 ピアノはどうしても一緒に録る訳にいかず、しかも大きくて小部屋には入らない。(そもそもスタジオの入り口が狭くて、どうやつて中に入れたのだらうと皆話してゐた)仕方ないのでダビングすることにした。(つまり最初に録つたオケを聞いてもらいながらピアニストに単独で弾いてもらい、重ねることにした)

 それでも、作曲家もエンジニアの方も、英語が達者であつたので、現地で英語が話せるスタッフとなんとかセッティングを進めた。
 作曲家本人が言ふには『和歌山なまりの英語』らしいが、中国側のコンポーザーの方も英語が達者な方で、演奏に関する意思の疎通は比較的スムーズに行つたのではなからうか?ちなみにピアニストの英語も達者だつた。皆さん凄いな。
 さて、実際に音が鳴りはじめたのは夕方からになつた。演奏者の皆さん昼間の仕事を済ませてきた後らしいが、パワフルに不平も言はず(言つててもわからないけど)リストの中でもハードな内容のものをこなして行つた。
 ところで、そんなこんなで夕食用のお弁当を先に食べたのだが、これが、もの凄い量なのである。大食ひの人は喜ぶだろう。でまた、おいしい。
 ぼくは少食なので、いささか困つた。どう説明すればいいのか?
 まづ、ごはんとおかずが別々のパックに入つてゐるお弁当を想像して欲しい。大きさは普通である。しかし、おかずは2段重ね(お重だね)になつてゐて、ごはんはぎゅうぎゅうに詰め込んである。
 うまいので、箸はすすむが、ぼくの場合少食なので突然苦しさに耐えられなくなる。その後録音なのに傍観者と言へ寝る訳にもいかない。残しました。一説によると中国では出された食事は残すのが礼儀(習慣)だなんてのも聞いた事があるので、ごめんなさい。さうしました。


 写真は翌日のものである。
 夕方からでは光が全然足りず撮れる状態ではなかつたからだ。
 あちらでは習慣なのだらうか?楽器を置きっぱなしで帰る方が多い。翌日同じスタジオだからといふことなのだらうが、おおらかである。
 つい最近日本で有名フルート奏者がロッカーに入れたフルート盗難事件といふのがあつた。こちらではさういふことはないのかな?日本の音楽関係スタッフは驚いておりました。


 これはどちらかといふと裏口!?になるのだけれど、ご覧の通り狭い。狭く見えるやうに撮つたわけでもない。まあ、普通のドア口だ。


 そして、この左側手前に見えるマリンバ。
 これは分解してこのスタジオに入れるのである。でないとドアを通らないのだ。
 そして、このマリンバが、よもや、まさか、そんな事態を起こすとは、誰もだあ〜れも、思ひもよらなまりんば!?