北京士2006年06月17日 21時58分13秒

 ぺきんさむらい?
 西向く士(にしむくさむらい)
 士=十一。
 まあ、いつものやうにどうでもいいですが。

 さて、そんなこんなで、データコピー作業に入ります。
 中国と日本で電圧が違ふため変換ケーブル等でいささか手間取りましたが、そんなことは、言つてしまえばよくあること。
 このOASISスタシオのマシンルームは廊下とミキシングルームの間の隙間に存在してゐて、ガラス張りで中がよく見えます。ほとんど幅そのもののドアがあり、鍵をかけられますが、作業中はスルーです。
 そして、コピー作業が始まつてから、みな手持ち無沙汰にしてゐると、どうもロビーの方でもめ事が勃発してゐる様子。ロビーとミキシングルームと言ふ距離感もありますが、それよりもなによりも北京語なのでさつぱりわかりません。
 しかし、万国共通(?)もめ事だと言ふことは明確にわかります。
 そして、コピーも終はり(ミキシングルームからコントロールしてゐるので、当然判ります)ではハードディスクを回収‥‥‥‥せやうと思ひきや‥‥‥‥マシンルームのドアがしつかり閉まつてゐて、しかも鍵がかかつてゐるではありませんか!日本側スタッフによれば『さつきまで開いてゐた』
 一人が勇気を出して、コピーが終はつたと言ひに行つたのですが『大丈夫だから』(?)と言はれて戻つて来る。
 早い話が、おそらく今回の作業で一番重要な産物であるハードディスクを物質(「ぶっしつ」ではなく「ものじち」)に取られたのでした。
 で、想像するに昼間にちよつとした騒ぎがあつて、どうもそれが原因らしい。
 それとは『階段を壊した』である。階段とは、北京編、四で紹介した大理石の階段である。
 とにかくこちらはな為す術なく待つのみ、万里の長城がどうのとか思つてゐる場合ではない。
 その後、もめ事といふか交渉を済ませたコーディネーターさんが言ふには、楽器の搬入を頼んでゐた『引っ越し屋さん』が、マリンバ(解体してスタジオ出し入れした奴)を運ぶ際に、階段を欠けさせたといふことだ。
 話し合ひの結果は、コーディネーター側(引っ越し屋さんを手配した側)が、詫び賃を払つたのだが、それが、もう忘れてしまつたが、大理石損傷の値としては破格に『安い』ものだつた。まさしく『詫び賃』なのである。コーディネーターさんがいふにはそんなもの引っ越し屋さんに払はせたら、日当より高くなつてしまい可哀想といふから『安い』と言つてしまつては申し訳ないが、実際に弁償の額とは思へない。(もちろん壊したと言つても角を欠けさせただけなのだが)
 そもそも長い時間何をもめてゐたかといふと、その現場をスタジオの人間が見てゐたにも関はらず、引っ越し屋さんは「人が通り過ぎてよけた拍子にうんぬんかんぬん」と、謝らなかつたらしいのだ。
 つまり『態度が気に入らなかつた』といふのが主な(本質的)な問題だつたのだ。物事で大事なのは『判つてくれればいい』といふことなのだ。
 無事に済んだ後、もめ事で相手側であつたスタジオのM氏(結構若い)は、「話し合ひは済みました。あなたたちのハードディスクは無事です」と晴れ晴れとした表情で、英語で言ひながらマシンルームを解錠した。実にサバサバとした態度である。ビジネスライクとも言へるが、物質(ものじち)といふ手段は奥の手でもなんでもない大した出来事ではないのだ。そのときの態度は、いたつてフレンドリイ。だつて『大事なのは気持ち』なのだから、事が終はれば、すつきり何も問題はないのだ。
 広い中国すべてがさうだとは言はない。だけど『態度が気に入らなかつた』事に対して、きちんと理解を示せば賠償金がどうとか、そんなことは些細な事なのだといふ大げさに言へば尊厳。軽く言へば『おおらか』なものを感じた。
 一国の責任を負ふものが同レベルで事を行へるのかどうかは判らないが『気持ちの問題』と言ひ切るからには、相手の気持ちも計つて欲しいものである。

 さて、そんなこんなもんなよんな。
 翌日、帰りにコーディネーターさんにデパートへ寄つてもらつた。大した金額を換金した訳ではなかつたので、とにかく使はうと思つた。
 北京では値切つて買ふのだと、後で言はれたが、元来さういふことが苦手なぼくはボラれまくり、有り金はたくのに9分しかかからなかつた。
 お茶とアクセサリー二つ。本当は倍、いや三倍ぐらいの品が買へたのだらうか?『おおらか』かつ『したたか』だと思ふ。

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