赤いテント ― 2006年10月01日 23時25分38秒
実はその購入ではなくレンタルといふところが、申し訳ないといふか、その情けないですが‥‥‥。
DVDタイトルは「SOS北極レッドテント」です。
これソビエトとイタリアの合作なんですが(資料に間違ひなければ)DVDはクレジットもセリフもロシア語版。吹き替へです。口も合つてないし、クラウディアカルディナーレの声が明らかに違ふ。
で、謎な事が数点。
まあ、謎と言つても、当時見逃したぼくには確認のせやうもないし、なんせ幻の作品だし、仕方ないのだが。

これ、超秘蔵の宝物!チラシっす!
劇場は『有楽座』と『新宿プラザ』共にでかい劇場です。
ちよつと勘違ひしてたのは、このチラシ見直すまでシネラマ(テアトル東京)だと思ひ込んでたのね。
シネラマといふのは3台のカメラで並列に撮影して巨大な画面にする手法ね。昔の映画は横に長かつたのね。(ま、今でもあるにはあるけど)ただ横長でもシネマスコープといつて35ミリのフイルムを使つて1台のカメラでアナモフィックといふ横にビロ〜ンてのびるレンズを使ふのが普通だつたの。その分スタンダードの作品よりも粒子が粗くなるのだけど、シネラマは35ミリ×3で、綺麗でかい(でかきれい)なのね。
でもまあ、チラシを見てシネラマは記憶違ひだつたのだけど[70mm ]と書いてあるね。
70ミリは読んで字のごとく、35ミリの倍だ。これはつまりフイルム自体の幅が広くてカメラももちろん専用、これはこれで、でかくて綺麗なわけだ。もちろん横長だよ。縦横デカ綺麗は近年のアイマックスまで待たないとない。
で、まあ、大作だね。
なんだけど、DVDがスタンダードなんだ。ビスタサイズでもない。いはゆるスタンダード。ワイドぢやないテレビでピッタリはまる奴。
あれ〜〜?
なんか不思議。
昔テレビの洋画劇場なんかで横長の部分を無理矢理ちょん切って放映したりしてたけど(今でも?でないと上下の余白が多すぎて悲しいものがあるからね。本物のシネスコだとテレビ画面の半分も使はないぐらいだものね)まさか、DVDがそれ?
でも画面のおさまりは適度によくて切り取つた感が、あまりなんだよな。
といふ謎がひとつ。
これは、まあ、なんといふか、これでいいやと思ふ。実は内容が滅茶苦茶特殊!?で、大作?って感じなのだ。想像を絶する内容で説明したくない。(書くのが面倒くさいだけか‥‥。見て満足はしてます。よかつたのだ。それはそれで)
で、もうひとつの謎ね。
何を隠さう後年「すみや」で見つけて、ぼくは、サントラを持つてゐるのだ。そのとき驚喜したことはいふまでもないが、エンニオモリコーネなのね。
実は音楽が誰だつたかは、覚えてゐなくて、その時知つたぐらいなんだ。映画が見られなかつた分、サントラは聞きまくりましたがな。
名曲です。
さて、とにかく楽しみを増幅させ、見始めました。
黒い画面に文字だけのオープニングが始まりました。
むむっ!?
音楽が違ふ!
あれ?
う〜ん。似てなくもないけど‥‥。いや、似てもゐないか?
雰囲気通ずるものがあるけどと言ひ直さう。
ま、とにかく違ふ。
しかし、なにしろクレジットがロシア語(キリル文字といふの?)全く見当がつかない。からうじて、これがショーンコネリーだらうな。これがクラウディアカルディナーレかな?てな具合に想像出来ただけ。どれが「音楽」なのかも判りません。謎。
そして、この超秘蔵のチラシ出してね。
2種類あるんです。新宿プラザ用と有楽座用。
有楽座用の方のスタッフに音楽が書いてありました。A・ザツェーピンとあります。
ロシア人(当時だとソ連人)スタッフですね。
これはもしや、もしやもしやロシア語版とイタリア語版で音楽も違ふのではなからうか!?
だとしたら見たいよ〜う!!見てえよう!
クラウディアカルディナーレの声が聞きたいよう!(ハスキーっつ〜か、かなりのガラガラ声で美しいかどうかは疑問ですが)
でね。これ見て下さい。

上が有楽座用、下が新宿プラザ用の裏面。
肩タイトルが違ふ!
といふか決してDVD用ではなかつたのね。
驚きました。
鋭意スキャン中 ― 2006年10月03日 22時04分29秒

白金!の東京都庭園美術館(つまりこの美術館そのものが旧朝香宮のお屋敷です)で、10月1日まで[小客室新規公開]といふことで、ぎりぎり滑り込みで見に行きましたのさ。日曜は少々スタジオへ行かねばならなかつたので、けふしかないと土曜日に参上。
お昼少し前に着いてなんか食べてから入らうかどうか迷つたのですが、とにかく入りました。そこそこ見学者がゐて、結構皆さんくるんだな〜。なんて感心してゐたのですが、午後になりどんどん人数が増え、結構どころぢやない!壁が見えないくらいの人だかりになつてしまいました。先に入つてよかつたと思つた次第。
今回、何故行つたかといふと、全部ではないけれど写真撮影がOKだつたからです。なので、久しぶりにカメラ3台かついでお出かけ。
ただ、まあ、そりゃあ間違ひなく室内なわけで、そんなには撮れないだらうなあと期待は薄く。ストックの35ミリ1600を1本(コンタックス用、1本しかなかつた)予備で400(室内は苦しいと思ふ)を1本。それから、ブローニーフイルム800を5本(珠江とフジペット用)持つて行きました。
さて、まづは外観の感想。
正直言つて普通!(己の芸術センスの問題でせうが)風情よりも事務的味気なさを感じてしまいました。神戸横浜の洋館とは違ひますな。(映画『太陽』の天皇の研究所に似ております)規模は違ひますが、帝国ホテルなど大きめの西洋建築物と同系でせうか?
これは、GHQの接収を免れた戦前のままの由緒ある建物といふことで価値はあるとのことです。それはいいね。それは価値だと思ふ。
で、中。小物もたくさん展示されておりましたが、ぼくの目的は部屋を見る事。いやあ、なかなかに見応へのあるお部屋たち。油絵の壁、ガラス細工(エッチング?)のドア、金属の彫り物の壁、階段の手すりに埋め込まれたブロンズ細工。高い天井。古風なドアノブ。あれこれあれこれ。あれやこれ。
ぼく、美術館で絵画や彫刻見るの苦手なんだけど、これはいいな〜。個々の展示品がどうこうでなくて『全体』だもんな。
といふことで、ほとんど絞り開放でシャッタースピードも1/30や1/60ぐらいの遅さで(最近1/30だと、結構ブレてしまう。歳!?)ファインダーが暗いので、ピントも合はせづらかつたけど、思ひの外撮りまくり。(感度1600が1本しかなかつたのが残念)危うく撮影禁止場所でも撮りさうになるぐらいの勢いでした。
でも、先ほど書いた通り人が増え、多少は対比人物がゐてくれた方が、好きなんですけど(大きさが判るから、ロケハン気質!?)壁が見えないくらいに人だらけでは、写しやうもない。外へ出て庭園を撮影しておしまい。
帰りにシロガネーゼ気分でカレーセット!?(値段は普通でした)
といふことで、意外な枚数になつたネガをスキャンしてます。けふの一枚はフジペットで撮つたもの。このカメラは首から下げてゐると、シャッターセッティングが、勝手にバルブ(シャッターを押してゐる間ずつと開く)状態になつてしまつたりするお楽しみカメラ。今回は室内が暗いためバルブの方が明るさは確保出来るが、当然ぶれてしまう。そのわりにはぶれ具合が少ない逸品。
一階の大食堂の暖炉とその上の壁画(ライオンさんの口から水が流れ出てゐる絵。白鳥が泳いでおりますな)です。
この「ほわん」としたぶれ具合が気に入つたの。これから、数日に渡り撮つてきた写真を発表!してゆきますが、こんなんばつかりです。ちゃんと見たい人は、書籍等を探した方がよかです。
あ、それからもう一つ。うつかりといふか残念なのは、パノラマカメラを持つて行かなかつたこと。
う〜〜〜。
見取り図1 ― 2006年10月04日 22時14分11秒

外観であります。門に入り入館料を払つて(800円だつたかな?もう忘れてしまつた!)テコテコと歩いてゆくとすぐに見えます。
Bが玄関側(東)Aは庭園側(南)から見た光景であります。Bはいきなりバルブ撮影でぶれとります。
なんとなく一階の見取り図など書いてみます。一応当日もらつたチラシを見ながら書いてゐますが、正確に再現してゐるわけではありませぬ。縮尺対比等超適当であります。くれぐれも参考資料などにしないやうに。

線の切れてゐるところ(水色部分)は、出入り口(通路)です。全部が中に入れる訳ではありません。足元についたてなど置いて入れなくしてあります。
一階はほとんど撮影可でしたが、10(旧喫煙室!)と、11(小食堂)は撮影禁止でした。喫煙室は現在はもちろん禁煙で、資料が展示してあり、どちらかといふと著作権の問題で撮影禁止なのではないかと思はれます。小食堂の方は入り口から中の様子を見られるだけの公開でした。撮影禁止の理由はわかりません。そもそもこの小食堂は賄いさんたちが食事をするところではないかと思へる感じの場所でした。(確かなことは判りません。ぼくの勝手な想像です)
一応順路がありましたが、気づいたときには遅く、ぼくはしつかり逆行してをりました。
1(玄関)を入り、2(受付)を通り、3(ロッカールーム)を過ぎて、4(大広間)から二階へ上がるのが正しい順路だつたやうです。10(小部屋)の展示物は最後に見てゆくべきものなんでせうな。(どのみち資料展示に興味のないぼくはほとんど素通りしてしまいました。‥‥なので、今後も記述してゆくであらう情報は信用できませんぜ。ご注意)

これは、6(第一応接室、待合室みたいな感じ)を5(香水塔、大客室次室)側から見たところです。(1の玄関側からも見られますが、それはこの次に)
今回撮つた中では奇跡的にピントも合つてゐる数少ない写真の一枚です。
撮影者は珠江(パールリバー)であります。
ちなみに上の外観ABはフジペットであります。
まだ第一応接室 ― 2006年10月05日 22時33分44秒
見取り図は昨日(10月4日)を見て下さい。玄関および、6(第一応接室)であります。

1(玄関)側から写したものです。昨日も書きましたが、待合室といつた風情です。ローカル駅にこんな個室待合所があつて白い帽子をかぶつたお嬢様が座つている姿が望ましい光景です。
下の左上は玄関前です。入ると左手が第一応接室です。
下の右の縦長写真にはドアが2枚映つてゐます。花に隠れて見えにくい方が、5(大客室次室)への扉、もう一枚が、7(小客室)への扉です。
撮影者はコンタックスです。
愛用カメラの中では最古参です。皮が汗で剥がれかかつております。荒波を乗り越えてきた逸品です。にも関はらず、感度1600を使つてゐる割りに写真ぶれてます。シャッターを押したのはぼくです。1/30ぐらいのシャッタースピードで撮つたと思ふんですが、少々情けなくあります。
それにくらべてレンズシャッターが軽いせいでせうか、感度800を使つてゐた「珠江」の方がぶれてなかつたりしました。
でも「珠江」の場合、シャッターとフイルム巻き取りが、連動してませんから思はぬ写真が撮れます。

花で見えにくい扉側(昨日のものと同じ)から撮つたものです。
7(小客室)のヒーターカバー?がダブって映つております。
かういふ思はぬ写真、好きなんであります。
つづくであります。
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