自転車の旅の歴史2007年04月03日 22時51分45秒

 そもそも自転車の旅とは、子供がまだ小さい頃の『お散歩』がルーツなんだ。
 お散歩は文字通りお散歩のときもあるし、補助輪付きの小さな自転車で出掛けることもあつた。(三輪車サイズの自転車。我が家では三輪車を使はなかつた)
 なにしろまだ小さい頃だから、ぼくは徒歩で付いて行つたりした。(もちろん自転車で並んで走ることもあつたが)つまりお散歩の範囲と思つていただければいい。
 でも、幼い子にしてみれば、自転車で随分遠くまで旅をした気分だつたのだらう。(ところで、話がとっ散らかるが、ぼくの記憶の中にある「川沿ひの場所」がどこだつたのか、思ひ出せない。身近な場所である筈なのだが、なんとなく方角だけは覚えてゐる気がするのだが、今現在お散歩の距離の範囲にそんな場所はないのだ!?それどころか、少し足を伸ばしたとて、心当たる場所がない!あれは一体どこなのか?考えられることは川が埋め立てられ家が建つてゐるかも知れない、つまり景色が変はつてゐるといふことなんだが‥‥)
 そしてやや大きくなつてから、自転車でもつと遠くへ行きたいと思つたのだらう。そして、その遠くはどこかといふと、とりあえず『新宿』だつたのだ。
 西武線沿線の住人なので、地域限定の話なんだが、新宿線「東伏見」と「西武柳沢」の間ぐらい(もつと正確にいふと池袋線「保谷」との三角地点!?付近)からなので、14駅ぐらい(駅間はかなり短いと思ふけど)
 で、何故さう思つたのかといふと。
 幼い頃から、母親や、あるいは時々ぼくに連れられて乗つた電車で行く所に行つてみたいと思つたのだ。窓から見えるあの道路を、走ればいいのだと眺めてゐたらしい。
 とはいへ、さすがに線路沿ひに、ずう〜っと並んでゐるわけではない。離れるときには仕方がない。
 だけど、出来るだけ線路沿ひに走るといふ意義の元に行はれた『旅』であるから、ジグザグに線路から遠のいてはまた近づき走れる間はとにかく線路を眺めながら走つたんだ。
 ホントに地域限定で申し訳ないが、高田馬場駅と西武新宿駅の間に『ロッテ』の工場がある。これも電車からよく見える。
 自転車からでは逆に看板が見えにくいのだけど、甘い匂ひがして「電車から見えるあそこだよ」と教えると、ゴールが近いと実感出来た様子。
『やって来た!ついに来た!』と声を上げながら走つた。
 帰りは中井の公園でぼくは昼寝。子供は余裕の体力で遊んでから、旅の後半を続けた。今から7年前の春休みのことだ。
 つづく