スキャナーではさみ ― 2008年03月25日 09時59分54秒
といふことで、調子に乗つてこんなものをスキャンしてみた。こんなことしてゐて刃先でスキャナーのガラス面を傷つけたりしたらアホだなあと思ひつつ、蓋(カバー)もして(さすがに押さえつける事はしなかつたが)とつた。
ちなみに、突然の告白だが、「はさみマニア」である。まあステーショナリーマニアであるからして、はさみはその中に含まれる物かもしれないが、実のところはさみ歴は長い。
なんだか、怪しい趣味を感じられても困るが、小さな頃からはさみでチョキチョキするのは得意だつた。それは、母親が洋裁をしてゐたので、家に「裁ちバサミ」が当たり前のやうにあつたことに起因する。
裁ちバサミとは、つまり生地を切る(「きじ」つていふのはもちろん布。パンのきじも同じ字だけど、この場合……つて、わかるか)大型のはさみだ。だいたい25〜6センチぐらいの長さか、この写真のものも何の目的で買つたのか忘れたが、おそらく裁ちバサミだと思ふ。自分で買つたのに『多分』とは、あまりにも(しかもはさみマニアなのに!?)情けないが、彼にとつて裁ちバサミとは上のやうなステンレス製ではなく、鉄で出来てゐて、持つ所は黒く塗つてあるものが裁ちバサミなんである。
裁ちバサミは布を切るもので、結構デリケートな物で、手入れが大変だ。ヤスリ掛けなどまめにやらねばならない。そんな理由からか?古くて布の切れの悪くなつた(ちなみに「布の切れ」は「きれのきれ」と読む。ダジャレが言ひたかつた……)はさみは子供に使用が許されたのだ。
もちろん子供の手には大きいものだが、生まれて初めて持つたはさみが裁ちバサミなのだから、関係ないし、実際問題、その後学校で使つたやうな「親指」と「人差し指」しか入らない(しかも切れ味の悪い)はさみは、むしろ使ひづらいものだつた。
彼は、その大きなはさみで、新聞やら広告やらなんでも切つて遊んだ。間違ひなく裁ちバサミは遊び道具だつた訳だ。
紙切り芸人の真似をして、何かの形を作つたこともあらうが、残念な事に、物事を追求する性格ではなかつたので、そちらの道には進まなかつた。
しかし、はさみの腕はなかなかである。
そして、それは、十年以上の時を経て、「切り貼り(きりばり)」といふ技術で開花する!
キリバリとは!?
さらに二十年ぐらいの時を経て、必要とされなくなつた技術である。時の流れはおそろしい。
それは、アニメーションが「セル」といふ特殊物質で作られてゐた時代の話である。
その時代の「リテーク処理」の王様が、切り貼りだつたのだ。
リテークとは!?
と、この先は、業界人しか(しかもある年代に人に限る)わからないし、マニアックを越えた話になるし、そして、思ひ入れたつぷりの異様に長い話になるので、はさみマニアの話はこの辺でお開きにする。
ちなみに、突然の告白だが、「はさみマニア」である。まあステーショナリーマニアであるからして、はさみはその中に含まれる物かもしれないが、実のところはさみ歴は長い。
なんだか、怪しい趣味を感じられても困るが、小さな頃からはさみでチョキチョキするのは得意だつた。それは、母親が洋裁をしてゐたので、家に「裁ちバサミ」が当たり前のやうにあつたことに起因する。
裁ちバサミとは、つまり生地を切る(「きじ」つていふのはもちろん布。パンのきじも同じ字だけど、この場合……つて、わかるか)大型のはさみだ。だいたい25〜6センチぐらいの長さか、この写真のものも何の目的で買つたのか忘れたが、おそらく裁ちバサミだと思ふ。自分で買つたのに『多分』とは、あまりにも(しかもはさみマニアなのに!?)情けないが、彼にとつて裁ちバサミとは上のやうなステンレス製ではなく、鉄で出来てゐて、持つ所は黒く塗つてあるものが裁ちバサミなんである。
裁ちバサミは布を切るもので、結構デリケートな物で、手入れが大変だ。ヤスリ掛けなどまめにやらねばならない。そんな理由からか?古くて布の切れの悪くなつた(ちなみに「布の切れ」は「きれのきれ」と読む。ダジャレが言ひたかつた……)はさみは子供に使用が許されたのだ。
もちろん子供の手には大きいものだが、生まれて初めて持つたはさみが裁ちバサミなのだから、関係ないし、実際問題、その後学校で使つたやうな「親指」と「人差し指」しか入らない(しかも切れ味の悪い)はさみは、むしろ使ひづらいものだつた。
彼は、その大きなはさみで、新聞やら広告やらなんでも切つて遊んだ。間違ひなく裁ちバサミは遊び道具だつた訳だ。
紙切り芸人の真似をして、何かの形を作つたこともあらうが、残念な事に、物事を追求する性格ではなかつたので、そちらの道には進まなかつた。
しかし、はさみの腕はなかなかである。
そして、それは、十年以上の時を経て、「切り貼り(きりばり)」といふ技術で開花する!
キリバリとは!?
さらに二十年ぐらいの時を経て、必要とされなくなつた技術である。時の流れはおそろしい。
それは、アニメーションが「セル」といふ特殊物質で作られてゐた時代の話である。
その時代の「リテーク処理」の王様が、切り貼りだつたのだ。
リテークとは!?
と、この先は、業界人しか(しかもある年代に人に限る)わからないし、マニアックを越えた話になるし、そして、思ひ入れたつぷりの異様に長い話になるので、はさみマニアの話はこの辺でお開きにする。
最近のコメント