満腹ライダー2008年12月24日 20時33分50秒


 ところで、かうして閑散としたデッキを眺めつつ、車両収納部に置いてきた愛車の写真でも撮らねばと思つたのだが。
 この「かなや丸」の車両甲板は1Fと2Fとあつて、バイクは1Fにワイヤーで固定されてゐる。
 これは、ヒマを持て余した単なる師走ツーリングではなく、あくまでも資料集めなのであると、自らをマインドコントロールするためにも、フェリーに固定されたバイクの写真は必須である。
 が、出港した後に最下部には入れないのだつた!


ひとことでいふとうかつ(一言で言ふと迂闊)である。
2Fは客室甲板と同じ階なので、見られるのだがね。
2台……。


この船内図に最下部車両収納デッキは、表示されてゐない。


ま、なにはともあれ、金谷到着。


 前回の報告通り、フェリーでカレーパンを食べたので、空腹といふことではなかつたのだが、この先どんな困難が待ち受けてゐるやも知れぬので、この先にあるレストラン(フェリー乗り場直結)で食事をすることに。
 この恐慌の師走に団体客がゐた!
 が、その一団も帰り支度の中、お昼時を微妙にズラした迷惑な客が一人やつてきた。
 しかも、怪しい風体で、観光客には見えない。かと言つて仕事で立ち寄つたとはさらに思へない。
 そんな不審なまなざしを素直に表現したウエイトレスさんが「食事ですか?」とやつてきた。
 「はい」と答えると「船の時間大丈夫ですか?」と聞く。
 親切である。
 来たばかりだといふことを説明するのは面倒くさかつたので「大丈夫です」と軽く答えると、メニューを出しつつ「もう決まってます?」と聞くので、実は迷つてゐたが「これにします」と『づけ丼』にしてしまつた。
 なかなかにこちらの心理を先読みした鋭い攻撃であつた(??)


 そしてこれが『まぐろづけ丼』だ!
 よく見れば、よく見なくても竹を割つたやうな性格の丼だ!?
 かぐや姫の代はりにご飯とづけまぐろが入つてるつて感じぃ?
 塩分控へめには少々味が濃いかも知れないが、美味。かにの味噌汁の風味がよか。と、超ありきたりなコメントをしつつ、腹ははもうパンパンである。
 この竹丼は、最後の方が食べにくいのが難点か……。
 でも、簀の子に乗つた竹丼は星3つ?


 と、さて、カレーパンとづけ竹丼で、苦しくなつた腹を抱えつつ、寒いな〜との不安をよそに結構暖かくなつた日差しを受けつつ、突然の目的地へ向かうのだつた。