続、川の間をたどって9 ― 2015年09月06日 14時42分27秒
第二部、第九回
(気がついたら「第七回」が2回ありました。前回は第八回が正解。修正してあります。今回は九回)
話は、Entre Ríos に戻ります。
2011年に活動停止した後、2013年に『SAGA』と銘打って再び活動開始します。
が、凄いものを見つけてしまったので、そちらを先に。
Entre Ríos の、中心人物(というか、結成から残っているのはこの人のみ)Sebastián Carreas(セバスチャン カレラス)の、Colección Completa(コンプリートコレクション!)←クリック
と、こんなネット販売ページ。
「100」となってますが、何故か98曲。
アウトテイクや、アルバム未収録の曲もあります。
しかし、というか、98曲で10ドルですが、1曲だと1ドル。
正直、かなりの量ダブるので、単品で購入しようかどうか悩み中。
ただこのシステムの面白いところは、or more、つまり「10ドル以上でもいいよ」というところでしょうか。どうしようかな〜。まずは欲しいものの数でも数えましょうかね。
で、とうとう判らなかったボーカルの名前もわかりました。
アルバム収録はなく、Youtube などでしか聴けない(見られない)「Seguirte」という曲。もしかしたら「Seguir te(あなたの後についていく)」かも知れません。

歌っているのは、Regina Jannsen(レジナ ヒャンセン)という女性でした。しかし、名前は分かりましたが、いまのところ検索で見つけられていません。どんな人か不明。
曲はおそらく2007年ぐらいのもの。今はどうしているのでしょう。
さて「SAGA」です。
多分「サーガ(伝説とか、○○談とか…)」だと思うのですが、まさか日本語で「性」とか意表をつくでしょうか?
このプロジェクトは察するに、場所(セット)そのものを意識した音楽披露にあるのかなと思います。映像と音楽の融合という意味では目新しくないというか、普通のことの様に感じますが、天井から下がっている何本もの帯状のものの間からミュージシャンが見えるとか、空間そのものを構築していく考えのようです。
アルバムは、すでに3枚出ています。
「Saga Catálogo Intervenciones(SAGAのカタログ紹介)」(2013年)
「Saga Instalación(SAGAインストール)」(2014年)
「Cuadro」(2015年)
飜訳は、申し訳ありませんが、いつも通り私の主観です。Cuadro は「額入りの絵、光景、表、四角いもの、スタッフ、格子縞」など、意味があるようですが、公式サイトを見ると "frame"と英訳されていました。ライブの「セッティング」意識したのものと考えられます。
Entre Ríos にとって重要な女性ボーカルが、また交替してゆきます。
1枚目では、活動停止前に引きつづき Julieta Brostky がメイン。
それに、嬉しいRosario Ortegaが、1曲参加。
そして、新しくLoló Gasparini(ロロ ガスパリーニ)という女性が加わっています。
Loló Gasparini は、Isla de los Estados というバンドのボーカルです。Isla de los Estados は、ロス エスタ—ドス島。アルゼンチンの南端にある島です。おそらく凄く寒いところではないでしょうか?何故バンド名にしたのかは判りません。一般の人が住んではいなさそうな島なので、出身地とは思えません。軍事的に何か意味のある島なのかも知れません。紛争のあったフォークランド諸島(アルゼンチンでは「マルビナス諸島」と呼ぶらしい)へは、北東へ4〜500キロぐらい(アバウト過ぎか…)です。
とにかく、また「お借りしたパターン」でありました。
歌声はハスキーで、落ち着きがあります。Isol に始まったEntre Ríos の流れとは違います。(ゲストで、Coco のNoelia Mourier はハスキーでしたが)
ただ、なんとなくSebastián Carreras の歌声を女性に昇華させるとこういう声になるのではないかと思いました。という意味では、新Entre Ríos としては、ここへ来たのかという納得感があります。でも「お借りしたパターン」他でリードボーカルだものな〜。
と、思っていたら、2枚目ではLoló Gasparini がメイン。Julieta Brostkyは旧曲で2曲収録されているだけ、3枚目はLoló Gasparini のみでした!
凄いな…、Isla de los Estados の活動も続いている様子。大丈夫なんだろか…って、私が心配しても意味がない…。
これからどうなるのか、楽しみは続きます。
そして、この一連の「主にエントレリオスにのめり込んでしまったがために、アルゼンチンポップスにはまってしまった事件」をたどって、OLGAというバンド にたどり着きました。
まあ、ここでおしまいと言うことではないでしょうが…。
オルガというのは、スラブ系の女性名のようですね。「聖なる」という意味合いがあるみたいです。ボーカルの女性が、Flor Zavadivker という名(フロール サバディフケール???)なので、東欧系とかなのでしょうか?
知る限り3枚のアルバムを出しています。
優しい曲が多いのだけど、エレクトロニック系で音作りが耳に優しくないことが有り(Entre Ríos でも時々あった)「好きなんだけど聴きづらい」みたいなバンドなんでしたが…。
3枚目「Gracias Tonales!」(音色に感謝!:2012年)で、何故か滅茶苦茶聴きやすくなりました。

1曲1ドルですが、アルバム購入は自由価格です!おお〜〜凄いな。
元々、メロディは良く、時折プチプチ耳に刺さってくる音が苦手だっただけなので、自然な流れではあるのでしょうが、それだけではないのです。
全10曲のうち数曲。
聴いていると「原風景」を感じてしまうのです。
何故でしょう判りません。
見えるわけでもありません。(見えたら原風景じゃないのか?)
感じるのです。
ただ単に昔良く聴いた曲に似ているだけなのでしょうか?
それが思い出せないだけかしら?
でも、こんなことは滅多にあることではないので、私にとっては大事なアルバムです。
ということで、だらだらと続けてきた「川の間をたどってシリーズ」は、終了の時を迎えました。これからもアルゼンチンポップスは聴き続けるつもりですが、先のことは判りません。ある日突然、原風景の謎が解けちゃうかも知れません。
そうなったら嬉しいのか悲しいのか、それも判らない。
未見の世界へつづく。
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